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東中野の梅若能楽堂で「女流能に親しむ会」主催の「舞囃子」「能」2回公演開催へ

「いろんな能の楽しみ方を見つけよう!」の回の蝋燭能「葵上 梓之出」シテの能楽師・伶以野陽子さん

「いろんな能の楽しみ方を見つけよう!」の回の蝋燭能「葵上 梓之出」シテの能楽師・伶以野陽子さん

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 東中野の梅若能楽学院会館(中野区東中野2、TEL 03-3363-7748)で12月12日に「舞囃子(まいばやし)を通じて能に親しむ」、22日に「いろんな能の楽しみ方を見つけよう!」が開催される。

(関連フォト)蝋燭能「葵上 梓之出」(イメージ)

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 奈良朝の橘諸兄に始まった梅若家「梅若会」の女流能楽師9人から成る主催の「女流能に親しむ会」は、「女性として能楽の道に進み、志を共にする者の研鑽(けんさん)と、日本人共有の財産である能楽を広めていくこと」を目的としている。昨年10月の「梅若女流の会」公演から「女流能に親しむ会」に発展し、切り口を変えた2度のイベント形式で能を公演する。

 「舞囃子を通じて能に親しむ」の回は、「能を楽しむための講座」を能楽師の山村庸子さんが担当。能「班女」や「葵上」を例に分かりやすく能の魅力を伝えるとともに、当日の演目である舞囃子の解説も行う。その後、「舞囃子 神男女狂鬼」を公演。「難波」=井上貴美子さん、「清経」=鈴木矜子さん、「二人静」=富田雅子さんと野崎美歩さん、「女郎花」=高橋栄子さん、「山姥」=山村庸子さんが出演する。

 「いろんな能の楽しみ方を見つけよう!」の回は、「能を楽しむための講座と本日の演目解説」を1回目と同じく山村さんが担当。その後の能「班女」はシテ=三吉徹子さん、ワキ=御厨誠吾、ワキヅレ=野口能弘さんと野口琢弘さん、間=金田弘明さん、笛=槻宅聡さん、小鼓=曽和伊喜夫さん、大鼓=柿原弘和さんが担当。狂言「水汲」はシテ=高澤祐介さん、アド=前田晃一さんが担当。休憩を挟んで蝋燭(ろうそく)能「葵上 梓之出」はシテ=伶以野陽子さん、ツレ=井上須美子さん、ワキ=村瀬提さん、ワキヅレ=村瀬慧さん、間=石田淡朗さん、笛=八反田智子さん、小鼓=曽和正博さん、大鼓=亀井広忠さん、太鼓=林雄一郎さんが担当する。

 2回目の蝋燭能「葵上 梓之出」シテの伶以野さんは「このコロナ禍に多くの能楽師が『今何ができるか?』を模索する中、梅若会の女流能楽師らが女流の視点から能を魅力的に親しめるよう、さまざまな思考を凝らした公演を考えたので、来てもらいたい」と呼び掛ける。「私個人では昨年後援会を発足し、今年11月17日には梅若の能楽堂で故郷香川県ゆかりの能『八島』の主催公演も予定しているのでそちらもぜひ」とも。

 12日の開演は13時、料金は指定席=4,000円・自由席=3,000円。22日の開演は16時30分、料金は指定席=6,000円・自由席5,000円・学生席=2,500円。両日とも定員は150席。

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