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「中野五差路」交差点近くの南仏古民家レストランが閉店へ 道路拡張で立ち退き

グロワグロワ外観

グロワグロワ外観

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 JR中野駅南口「中野五差路」交差点近くの南仏古民家レストラン「Groin Groin(グロワ グロワ)」(中野区中央5、TEL 03-3229-1558)が5月8日、閉店・移転する。

店主の栗山さん(左から2人目)と酒井さん(右端)

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 六本木の飲食店などで修業を重ねた店主の栗山裕二さんが、2008年5月にオープンした同店。南フランスの小さなレストランをイメージした外観と、「ヒレ肉はロースト」「スネ肉は煮込み」など豚肉の部位ごとに調理法を変えるフランス・イタリアの家庭料理で人気を集めている。オープン時には家主に許可を得て、栗山さんやスタッフで机、椅子、棚、外壁や内壁の壁塗りを自分たちで仕上げたという。

 栗山さんは「東京都の道路拡張計画をオープン半年くらいたってから知った。大家は『この計画は20年くらい前からあって、全然進んでいなかったが動き出した』と言っていた。当時はすごく腹が立ったが、立ち退きの打診があるまでは一生懸命おいしいものを作り続けようと決心して今までがんばってきた。とうとうこの時が来てしまった」と話す。

 常連客の酒井由紀子さんは、「グロワに通い始めてはや5年。シェフ栗山さんは生真面目で研究熱心。いつも旬の味、ベストな食べ頃の豚肉料理の数々を食べさせていただいた。先日は息子の高校進学祝いもこの場所でお願いしたばかり。移転は寂しい限りだが、新天地にも必ず食べに行く。中野の食を盛り上げていただき感謝」と話す。

 「中野区内で同じような物件を探したが、なかなか見つからなかった」と栗山さん。6月1日からは、浅草の新店舗(台東区浅草2-26-5)に移転する。「今後も中野の8年間で培った豚肉に対する思いや料理をさらに突き詰めて、世の中に発信していきたい。少しずつ『グロワ』として成長し、必ず中野にカムバックして恩返ししたい」とも。

 営業時間は、ランチ=11時30分~14時、ディナー=18時~21時30分(以上、ラストオーダー)。火曜定休。なお同店では5月8日、売上の一部を熊本地震に寄付する「中野 グロワ グロワ ラストデイ」と題した感謝イベントを開催する。

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