火災により焼失した中野・新井薬師「梅照院」(中野区新井5)の12神将が今年12月末をめどに復活する。
新井薬師(正式名称=新井山梅照院薬師寺)は大和の国(奈良県)長谷寺を総本山とする真言宗豊山派の寺院、ご本尊は弘法大師空海の手によるとされる薬師瑠璃光如来。1586(天正14)年に僧の行春が堂宇を建てたことに始まり、1624(寛永元)年には徳川2代将軍秀忠の第5子である和子の方(後の東福門)が眼病を患って同寺院へ参詣し回復、以後「子育て薬師」「眼の薬師」とも呼ばれている。
同寺院は1868(明治元)年の大火により、当時文化財だった12神将が焼失したままとなっていたが、近隣の住民や中野区の働き掛けで2010年、12年に1度の薬師如来が開帳されると同時に薬師如来を囲む12神将復活プロジェクトが始まった。
区民や企業からの寄進を受け、約3尺(0.91メートル)の12神将制作が進められ、間もなく完成を迎える。寄進受付は今年末まで。完成した12神将の開眼法要は2013年5月ごろを予定している。