中野区勤労福祉会館(中野区中野2)で6月7日から3日間、「中野区伝統工芸展」が開催される。主催は中野区伝統工芸保存会。
江戸時代から伝わる中野区内の伝統工芸を中心に紹介する同展は今年で22回目。手描友禅や着物仕立て、東京無地染、佐賀錦、曲物、江戸木彫刻、型紙彫刻、江戸べっ甲、結納台、和人形、木彫り人形、江戸表具、組みひも、能面仏像、彫刻ガラス、楽器オルゴールなどを展示する。
作品の展示や即売会のほか、入り口や会場内で職人が作品を製作する姿を披露するのも特徴の一つで、製作過程の説明なども聞くことができる。会長であり東京手描友禅職人である熊澤吉治さんや、今では都内で1人となった結納台職人の鈴木慶さんの実演も予定。
体験コーナーでは、「手描友禅」が「ハンカチ手描き」、着物仕立てが「半襟付け」、和人形が「木目込み人形」、木彫り人形が「木削り」、江戸表具」が「ミニからくり屏風」、彫刻硝子が「ひとくちビアガラス」などそれぞれ製作を体験できるほか、入り口脇の「お茶席」では和菓子付きの「お抹茶」(500円)も提供する。
東京に3人しかいないといわれている江戸の伝統的な「曲物」工芸職人である大川良夫さんは「中野区の伝統工芸や、伝統工芸に携わっている職人がいることを知っていただくとともに、ぜひこのイベントで行われている製作実演を見てもらい、伝統工芸の素晴らしさを肌で感じてもらいたい」と話す。
開催は10時~17時(お茶席のみ16時まで)。入場無料。同9日まで。