
俳優が男性だけの劇団スタジオライフ(中野区松が丘1)が3月14日から、本拠地「ウエストエンドスタジオ」(新井5)で「トーマの心臓」を上演する。
「トーマの心臓」は漫画家・萩尾望都さん原作の少女漫画。脚本・演出は倉田淳さんが務め、同劇団が初めて舞台化したのは1996(平成8)年2月。今回で11度目の舞台となる。倉田さんは「今年、スタジオライフは40周年を迎える。40周年の幕開けには、やはりこの作品と思った。私たちのバイブルである『トーマの心臓』を、初舞台化したウエストエンドスタジオで行いたいと思った」という。
同作品は、一人の少年トーマ・ヴェルナーが自殺したことに始まる。そして月曜日、一通の手紙がユリスモールの元へ配達される。トーマからの遺書だった。その半月後に現れた転入生エーリク。彼はトーマに生き写しだった。人の心をもてあそぶはずだった茶番劇。しかし、その裏側には思いがけない真実が秘されていた…。
キャストは、ユリスモール役をLicht(リヒト)チームが青木隆敏さん、Eifer(エイファー)チームが伊藤清之さん、Seele(ゼーレ)チームは前木健太郎さんが務める。オスカー役は鈴木翔音さん、エーリク役は千葉健玖さん、アーダム役は長岡悠輝さん(劇団ネコ脱出)、イグー役は佐藤祐亮(トキエンターアライヴ)、クローネ役には曽世海司さん、ヘニング役には船戸慎士さん、シャール役は笠原浩夫さん、ミュラー校長役は藤原啓児さんが、それぞれ務め、星野司さんや大沼亮吉さんらもキャストに名を連ねる。
倉田さんは、「稽古に稽古を重ね、初日を迎えた29年前の冬。今回も稽古して、稽古して、稽古して、新しい座組による幕を開けたく考えている。ただ一つ、初舞台化の時と違う点、それはスタジオライフ版『トーマの心臓』を共に立ち上げてきた先輩たちの存在があること。今回は大人役に徹し、物語の進行に大事な役割を果たすポジションを担ってもらう。過去の上演を背負いつつ、新境地へと向かう『トーマの心臓』2025、頑張ります」と話す。
料金は、一般=6,500円、学生=3,000円、高校生以下=2,500円など。3月23日まで。