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中野・ギャラリー冬青で亀山仁さん写真展 ミャンマーに残る「戦禍の記憶」

亀山仁さんの作品 © Hitoshi KAMEYAMA All Rights Reserved

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 写真家・亀山仁さんの写真展「Burma/Myanmar 戦禍の記憶」が7月4日、中野の「ギャラリー冬青」(中野区中央5、TEL 03-3380-7123)で始まる。

(関連フォト)亀山仁さんの作品

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 亀山さんは1966(昭和41)年12月、東京都生まれ。日本写真協会会員。一般社団法人「ミャンマー祭り」の理事を務める。2005(平成17)年から撮影を続け、ミャンマーが軍事独裁から民主化へと移行する時期に立ち会えたことを、写真家としての幸運と受け止めていた。第二次世界大戦の終結から80年を迎える2025年に向けて、ミャンマー国内に残る「戦禍の記憶」を撮影し、日本とビルマ/ミャンマーの関係を通して平和の意義を問う写真集の出版を構想していた。しかし、2020年に世界に広がったコロナ禍、2021年2月にミャンマーで発生した軍によるクーデターにより、現地での撮影は困難となった。2022年以降、コロナ禍の収束を受けて、インドやタイのミャンマー国境地域を訪れた。そこには、さまざまな「戦禍の記憶」が存在し、祖国を離れざるを得なかった人々の過酷な現実があったという。当初の構想とは大きく変わったものの、今年4月に写真集「Burma/Myanmar 戦禍の記憶 2019-2024」を出版し、同展の開催となった。同展は亀山さんのゼラチンシルバープリント作品を展示する。

 亀山さんは「戦後80年の今年、世界は平和に向かっているように思えない。『戦禍の記憶』を風化させることなく伝え残すことはわれわれの責務。そして人権が守られず、苦しむ人たちを支援することは世界人権宣言やSDGsでうたわれ、普遍的な価値観として共有されているが、実行は容易ではない。私は写真表現者として自分にできることで実行していきたい」と話す。

 開催時間は11時~19時。日曜・月曜・祝日定休。観覧無料。7月26日まで。7月5日17時から写真家・加納満さんをゲストに迎えたトークイベントを、同18日19時からは東京新聞元バンコク支局長で特別報道部記者の北川成史さんをゲストに迎えたトークイベントを、それぞれ予定している。いずれも要予約。

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