
写真家・酒航太さんの写真展「忘景(ぼうけい)」が7月16日から、廃業した写真館をリノベーションしたギャラリー&バー「スタジオ35分」(中野区上高田5)で開催される。
酒さんは1973(昭和48)年、東京都武蔵野市出身。1997(平成9)年、米「San Francisco Art Institute」卒業。国内外の個展、グループ展で写真作品を発表。2014(平成26)年、廃業した写真館をリノベーションしたギャラリー&バー「スタジオ35分」を開業した。今回、同ギャラリーが11周年を迎えるに当たり、廊主である酒さんが作品展を開く運びとなった。
酒さんは「近年、自分は放置された自然の中や過疎の村をさまよいながら撮影している。2023年に『山林的』、2024年に『この世のような夢』というタイトルで展示した。今回も、これらの続編で、実世界と写真の世界の乖離(かいり)を意識しつつ、新たな領域を探索している。人けのない山道を気の向くまま車で走り、何か引っかかるものを感じた場所で降りては、ふらふらと撮影する。ここがどこなのかはよく分からないから、同じ場所へは戻れない。写真の中にだけ存在するこの風景を『忘景』と呼ぶことにした」と話す。
営業時間は16時~22時。日曜・月曜・火曜定休。入場無料(要1ドリンクオーダー)。8月9日まで。7月19日18時からは11周年記念パーティーを開く。