
中野区は7月23日、文化芸術・産業振興などの区民向け情報発信を強化するための地域コミュニティーアプリ「ピアッザ」の中野区エリアを開設した。
同区と「ピアッザ」を運営するPIAZZA(中央区)は7月7日、「文化芸術及び産業振興を中心とした情報発信等に関する連携協定」を締結したことで、同社は文化芸術や産業振興を中心とした行政・地域情報の発信、地域人材のマッチングに関すること、住民同士のつながりの形成、地域コミュニティーの活性化に関することなどを同区と連携して進める。
同区が実施した区民調査では、約4割の区民が文化芸術活動における情報発信が「十分だと思わない」と回答しており、区が実施する文化芸術関連事業やイベント等の情報発信に課題を抱えていたという。同社は、同区が共催する西武信用金庫(中野2)主催の「ビジコンなかの2024」で「生成AIを活用したイベント情報の可視化による地域活性化プラン」を提案し、最優秀賞を受賞。その関係から、同区と同社との連携が生まれ、同サービスを活用して情報発信の強化を図るとともに、区内の中小企業や団体等の人手・担い手不足解消に向けた地域人材のマッチングも目指すことになった。
同サービスは、地域の情報交換や匿名による質問・相談、不要品の譲り合いなどができるほか、文化芸術・産業振興等を中心とした区からのお知らせも閲覧できる。区民向け情報発信の場として、区内でイベントやサークル活動・セミナー教室などを開く団体や個人、区内の中小企業や商店街などの事業者などが同サービスを活用することで、活動の参加者や担い手との新たな接点づくりができる。今年の秋以降には、同区の公式アカウント「中野区まち活(仮称)」から、同区主催または同区に関連のある商店街のイベントなどのボランティア募集情報や中小企業による求人情報なども発信予定。
矢野晃平社長は「この度の中野区との連携により、地域コミュニティーの可能性を広げる新たな挑戦が始まる。PIAZZAはこれまで、地域コミュニティーアプリの運営を通じて、多様なスキルや経験、『誰かの役に立ちたい』という思いを持つ方々と出会ってきた。今回の取り組みでは、地域の事業者・団体などと住民をつなぐ新たなマッチングの仕組みを構築し、地域が抱える課題を地域の中で解決できる地域内循環が生まれることを目指している。今後も中野区の皆さまと共に、一人一人の声や力が生きる地域社会の実現に向けて、挑戦と対話を重ねながら、持続可能なまちづくりに貢献していきたい」と意気込む。
同区エリアオープンを記念して8月6日まで、ハッシュタグ「#中野区の好きなところ」を付けて中野区の好きなところを投稿すると、抽選で100円分の電子マネーが当たるキャンペーンを行う。