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中野区、新しい区歌制作検討中-区民からイメージ募り歌詞・曲調の方針固めへ

区民が意見を出し合った「中野区歌」に盛り込みたい内容の一部

区民が意見を出し合った「中野区歌」に盛り込みたい内容の一部

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 中野区は現在、1950(昭和25)年11月3日の文化の日に発表した区歌に代わり、新しい区歌を制作する取り組みを行っている。

「新しい中野区歌についてイメージなどにつての語り合い」の参加者ら

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 現在の区歌は戦後間もない時代に同区の復興と文化や自由、民主主義の発展などを願って作られたもの。「建設の旗」「武蔵野」「自由の民」「民主の政治」などの歌詞が時代の背景を物語っているが、新しい中野をイメージできるものではないため、同区は昨年から新区歌の制作に向けた検討に取り組んできた。

 同区は「都市化の進んだ中野区において、地域社会に対する人々の関わり方が大きく変化している中で、区への愛着や一体感を醸成するための方法の一つとして、学校や区の行事、区民が参加するイベントなどの際に、みんなで一斉に歌うことのできる区歌の復活を求める意見が寄せられている」「中野四季の都市(まち)が整備され、多くの企業や大学が進出し、新たに中野区に通勤・通学することとなった人たちや、都市観光を目的に中野区を訪れる人が増えるなど、中野の街が大きく変貌している状況の中で、新しい中野の未来への希望を託する象徴的なものが求められている」ことを新区歌を作る背景に挙げる。

 すでに同区では学識経験者や学校関係者、同区内産業団体関係者らを中心として「中野区歌に関する審議会」を立ち上げ、昨年11月には第1回審議会が開催され、その後も議論を進めている。昨年12月~1月には「新しい区歌にふさわしいイメージなど」を募集し、170人の応募者からイメージや言葉208件、イラスト27件が寄せられた。

 集まったワードとしては、「桃園」「もみじ山」「サンプラザ」「ブロードウェイ」「哲学堂」などの地名、「中野大好き」「中野の誇り」「未来」「希望」などの感情表現、「サブカルの街」「学園の森」「サクラ並木」「仲良し」「人情味あふれる」「明るい」「元気な」「便利」「犬(綱吉)」などのイメージのほか、「中央線と総武線が通っているよーなーかーのー」「人情の交差点、新井薬師商店街を闊歩(かっぽ)する」「そらをじゆうに、つばさをひらき とびまわる さぎのみや~」「心ときめくブロードウェイのその先に~」「恵巡(めぐみめぐ)る中野区~恵巡(めぐみめぐ)る中野区~中野区~中野区~」など歌詞の一部を応募した人も。

 3月1日には区民などの意見を直接聞いて審議の参考とするため、商工会館(新井1)で「新しい中野区歌についてイメージを語り合う」イベントを開催。同審議会委員の三好良子さん指導の下、区内在住や在勤、在学15人が参加し、リラックスした雰囲気の中でグループディスカッションを行った。参加者は新区歌に盛り込みたい内容として「おいしい街中野」「はじまりの街中野」「つながる街中野」などのキーワードのほか、「飲み会やイベントの後でみんなで肩を組んで歌えるようなもの」「中野らしいエッジの効いたもの」「場面場面で音階は変わらず曲調が選べるもの」「中野らしい隠し文字が散りばめられたもの」などの意見も。

 今後、同審議会は、中野区長から諮問を受けた詞や曲のイメージや歌詞に取り入れたいフレーズなどについての意見を答申、同区はその答申を受けて来年度に入り作詞・作曲を依頼し、今年10月に開催予定の大型イベント「中野にぎわいフェスタ」で発表できるよう作業を進めていく方針だ。

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