中野通り、西武新宿線踏切と哲学堂公園(中野区松が丘1)の中間に位置する立体交差「片山橋」の中野通り部分壁面に8月4日、壁画が完成した。
今回壁画が登場した場所は、落書きを消しても消しても描かれてしまうという場所。被害に頭を悩ませていた松が丘片山町会(山田晃会長)で検討した結果、壁画を描いたらどうかという話が持ち上がり、同町会から中野区立第五中学校美術部に相談したという。
同中学校の美術顧問である花里裕子先生、芹澤真裕理先生と美術部員20人で6月から壁画のデザインに取り掛かり、7月下旬には構成が完成。「絆でつくろう きれいな街づくり」と題したスケッチには「風船」「気球」「星」「旗」「チョウ」「葉っぱ」などがちりばめられ、カラフルな下絵となった。
7月27日には壁に黒でアウトラインを描き入れはじめ、美術部員OB数人も協力してペイントに取り掛かり、8月4日の15時ごろには全ての色塗りが完成した。記念撮影後には抱き合って喜ぶ生徒たちの姿も見られた。
花里先生は「子どもたちは本当によく頑張った。時間があまりない中で、楽しく厳しく取り組めたと思う。この経験はきっとこの子たちが大きくなっても記憶に残っていると思う。みんなで一つのものを作り上げた時の苦労や喜び、チームワークを忘れないでほしい。そして、この壁画が地域を明るく照らしてくれたら」と話した。