中野ブロードウェイ(中野区中野5)3階のギャラリー「Hidari Zingaro」と2階「Kaikai Zingaro」で現在、韓国人アーティストのJungGi Kim(キム・ジョン・ギ)さんの個展が行われている。
カイカイキキのギャラリーに世界中から「グラフィティ&ストリートアーティスト」「アクロス・ザ・ボーダー・クリエーター」を招へいし、現代美術的な文脈から解放された、絵を描く開放感を主軸とした展覧会「GEISAI∞infinity」の第4弾となる同展。
キムさんは、下書きをせずにドローイング作品を視覚化させる手法で、参考画像を使わず頭に浮かんだイメージを描くことができるという国際的アーティスト。2007年から作品を集めたスケッチブックを3冊出版しており、同展ではキムさんの作品約200点を展示する。
展覧会場に併設する「Zingaro Space」では5月9日から、キムさんのライブ・ドローイングが始まり、15時には人気イラストレーターの寺田克也さんも来場、2人で1つの作品を仕上げた。ライブ・ドローイングにはのべ100人以上が訪れたほか、「Bar Zingaro」ではオープニングレセプションを行い、アーティストの村上隆さんやジェームス・ジーンさん、ボールペンイラストで知られる大友昇平さん、「トライガン」「血界戦線」などの原作者・内藤泰弘さんらも駆け付けた。
キムさんは「ライブ・ドローイングの時もそうだが、描きたい絵だけでなく、その場で客に聞いたり、主催者のリクエストを聞いたりして、最初に描く絵を決める。そこからキャンバス上に物語を展開する。常にいろいろなことを観察し、それを視覚的に記憶しているので参考画像は必要ない」と話す。
若手アーティストへ向けて、「たくさんの絵を描き、見て、聞いて、知識として収集することで世界観が広げられるし、下書きは必要なくなるのでがんばってほしい」とメッセージを送る。
開催時間は12時~19時。同月26日まで。水曜定休。