中野警察署(中野区中央2)は管轄内での自転車事故軽減のためオリジナルグッズを作り、交差点などで配布、成果を挙げている。
2011年の中野署管内で発生した交通事故のうち全体の約41.8%が自転車関与の事故だったが、2012年はオリジナルグッズを活用した同署の自転車走行マナー向上キャンペーンなどが成果を挙げたのか、自転車事故比率が約35.4%に減った。
オリジナルキャラクターは、「中野のきずなくん」と「中野のこころちゃん」。警視庁のキャラクターは「ピーポくん」だが、同署では自転車総合対策の一環として子ども向けパンフレットを作成するにあたり、昨年6月ごろに署員の家族にデザインを依頼、中野らしく誰にでも長く愛されそうなキャラクターだったため、そのまま採用した。名前は、東日本大震災の影響もあり、人と人との絆の強さと心の温かみの大切さから付けた。
同署では同キャラクターを手軽に使える反射材などの啓発グッズに付け、事故の多い交差点や道路などで高齢者や自転車利用者に手渡して配布している。高齢者からは「孫に守られている感覚で身につけられる」と評判は上々。
深野義幸中野警察署長は「『きずなくん』『こころちゃん』を通じて、自転車利用者も歩行者も、正しい知識とマナーを理解し、高齢者にも子どもにも安全なまちづくりを目指したい」と話す。
今後も住民を交えて鍋屋横丁や杉山公園の交差点などで自転車総合対策の啓発活動を推進する。