「NAKANO街中まるごと美術館!アール・ブリュット ~人の無限の想像力を探求する2021~」が1月23日、JR中野駅周辺などで始まる。主催は愛成会(中野区中野5、TEL 03-3387-0082)や商店街らで構成される実行委員会。
アール・ブリュット(Art Brut)とは「生(き)の芸術」という意味のフランス語で、正規の美術教育や文化潮流とは違い、作者独自の方法・発想で制作された芸術の総称。障がいを抱えるアーティストの芸術も含まれる。
今年は中野駅周辺の「中野ブロードウェイ商店街」「中野サンモール商店街」「中野南口駅前商店街」「中野レンガ坂商店会」の4商店街、中野マルイ(中野3)の5つのギャラリーのほか、三井住友信託銀行中野支店(中野5)も参加し、横断幕などを「街角アール・ブリュット展」として展示する。
1月30日~2月9日には「なかのZERO」(中野2)本館地下2階の展示ギャラリーで与那嶺俊さんら9人のアーティストによる作品展「アール・ブリュット展 日常にあふれる想い」を開催、2月6日には同施設でギャラリートークも予定している。会場となる5ギャラリーでは「街角クイズラリー」も実施し、3問以上の正解者にオリジナルトートバッグを進呈する(なくなり次第終了)。
2007(平成19)年から国内外での日本のアール・ブリュット事業に携わってきた愛成会のアートディレクター兼キュレーター小林瑞恵さんは「街をひとつの美術館に設え、多種多様なつくり手たちを紹介してきた。気づけばもう11年になる。私は芸術の持つ力を信じている。芸術は、違う他者の存在や発想を伝え、人と人をつなぎ、社会をより豊かな場所へと創造していく。中野アール・ブリュットの持つ最大の魅力は、街を舞台に展示することで人々の日常の中の光景に溶け込み、意識的にも無意識的にも記憶されていくことだ。日常の中、人の想像力や多様な生の形と出会うことでより豊かな社会へと紡いでいきたい」と話した。
それぞれのイベントの詳細は特設サイトで確認できる。2月23日まで。