中野区観光協会(中野区中央3)が「東京中野物語賞文学賞」を新設し、4月30日に作品募集を始めた。主催は同協会と東京中野物語プロジェクト実行委員会。
中野工業産業協会の佐々木洋文さんと、俳優でプロデューサーの西田聖志郎さんらが中心となって2年半、検討を進めてきた同文学賞。佐々木さんによると「中野区は、日本の各地から単身での上京を選んだ多くの若い世代が青春の一時代を過ごし、都会で巡り会った人々との交わりの中で、成功、失敗を味わいつつも、その才能を育みながら成長し、日本の未来を担う人材を常に各地に輩出し続けてきた。東京中野物語文学賞は、そんな中野区から全国および世界を対象に作品を公募し、新たな才能の発掘を目的として立ち上げた」という。年齢やジャンルを問わず、誰でも応募できる。
映画、演劇、アニメ関係者が多く居住する中野区の特性を生かすため、映画化・演劇化・アニメ化につながる作品を歓迎するという。受賞作が映画化、演劇化、アニメ化された場合には、2028年度末に完成予定の「NAKANOサンプラザシティ」大ホールでの上映または上演も視野に入れている。応募作品の中から大賞と佳作を選定、中野区に関係する場所や人物などを題材にした作品から中野区賞を選定する。実行委員長は中野区観光協会の宮島茂明理事長が務め、最終選考は小説家の中島京子さん、映画監督の篠原哲雄さん、歌手でタレントの中川翔子さん、小説家の鬼塚忠さんが担当する。
中川さんは「レトロと未来、そしてサブカルが融合したこの中野が、新たな文化の発信地となる日が迫っている。今回応募された作品は映像化・演劇化の可能性もあるため、たくさんの作品が集まってくるのが今から楽しみ」と話す。
応募締め切りは9月15日。