チェルノブイリ原発事故にちなんだ毎年恒例の上映イベント「37年目のチェルノブイリ」が4月22日、東中野の映画館「ポレポレ東中野」(中野区東中野4)で始まる。
1986(昭和61)年にロシアのチェルノブイリ原子力発電所でレベル7の事故が起きた日の4月26日前後に合わせ、2008(平成20)年から毎年開催してきた同イベント。今年で15回目となる。今年はカトリックとプロテスタントの紛争に巻き込まれる地域と家族を描いたケネス・ブラナー監督の「ベルファスト」(2021年)のほか、本橋成一監督作品の「ナージャの村」(1997年)、「アレクセイと泉」(2002年)と、本橋監督が2作の撮影地を訪れ昨年取材し発表した「ベラルーシ再訪2017」(2017年)や、本橋監督がモスクワからゴメリに移動し「ナージャの村」「アレクセイと泉」の2作品の撮影場所を再訪して製作した「人間の汚した土地だろう、どこへ行けというのか」(2019年)を上映する。
同イベントのねらいとして同館は「事故から10年ごろと、30年たってからの周辺地域の日常を比べつつ、私たちはなぜ原発を必要とするのか、そしてロシアの原発攻撃が国際的に非難を浴びる今、人間にとって核とは何なのかということを改めて考えてみよう」と説明する。
初日の22日に上映する「アレクセイと泉」は、先日亡くなった音楽家・坂本龍一さんが音楽を担当した作品。上映後には、本橋監督と同作品のプロデューサーで日本チェルノブイリ連帯基金の神谷さだ子さんが舞台あいさつを行う。
4月28日まで。
関連イベントとして、同館と同じビル7階のギャラリー「ありかHole」で同日から、絵画展「ウクライナからの贈りもの」を開催する。昨年2月に始まったロシアの軍事侵攻により、ポーランドやブルガリア、ウクライナ北部のウジホロドに避難しているウクライナの子どもたちが避難先で描いた絵画約50点を展示する。
4月30日まで