「NAKANO街中まるごと美術館!アール・ブリュット ~人の無限の想像力を探求する2024~」が1月20日、JR中野駅周辺などで始まった。主催は愛成会(中野区中野5)や商店街などから成る実行委員会。
アールブリュット(Art Brut)は「生(き)の芸術」という意味のフランス語で、正規の美術教育や文化潮流とは違い、作者独自の方法・発想で制作された芸術の総称。障がいのあるアーティストの芸術も含まれる。今年は「つむぐカタチ、ひろがるキモチ」をテーマに、14人のアーティストの作品を展開する。
全日程を通して、中野駅周辺の「中野ブロードウェイ商店街」階段ギャラリー、「中野サンモール商店街」空中ギャラリー、「中野南口駅前商店街」看板ギャラリー、「中野レンガ坂商店会」坂道ギャラリー、中野マルイ(中野3)隠れ家ギャラリーの5つのギャラリーで、8人~14人の作品をタペストリーやポスターで展示。併せて、桃園第二小学校の児童が考案した5つのキャラクターを探すと記念品が進呈される街めぐり企画も行う。
1月20日~2月18日は、中野ブロードウェイ1階「バッグショップAOKI」に白田直紀さんの作品を、三井住友信託銀行中野支店に藤田雄さんの作品を、西武信用金庫本店に勝部翔太さんと山根暁さんの作品を、それぞれ展示する。
2月3日~18日は、なかのZERO(中野2)地下2階展示ギャラリーで、岡崎莉望さん、神山美智子さん、古賀翔一さん、小林覚さん、後藤拓也さん、中武卓さん、野間口桂介さん、早川拓馬さん、平野智之さん、渡邉あやさんの作品を展示する。
2月3日には、織田学園とのコラボを実施。織田製菓専門学校の学生たちが、アール・ブリュット作品から食材や味、香り、食感などを想像して製作したスイーツ5種類を販売するほか、織田調理師専門学校では、ある作品から学生たちが感じた世界観を日本料理、中華料理、西洋料理のフルコースとパンで表現し、展示する。
愛成会のキュレーター・渡邉昌美さんは「日常の身近な場所に、障がいがある方を含む多様な人の表現や価値観に触れる機会を設けることで、多様性を尊重する人やまちづくりにつなげることを目指している。今回は、独創的なアール・ブリュット作品の紹介に加え、前年に続き織田学園の学生たちがコラボ企画も開催。街中の会場では新たなコラボ企画として、区内の桃園第二小学校の児童たちが考案したオリジナルキャラクターや音声ガイドなども楽しめる。子どもも大人も一緒に楽しめる対話型鑑賞やいろいろな素材を使った創作ワークショップなど、親子や家族で参加できる企画も用意。幅広い世代の皆さまに足を運んでもらえれば」と呼びかける。
2月18日まで。