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新井薬師前駅近くの「スタジオ35分」でスウェーデンの著名な写真家が個展

アンダース・ペーターセンさんの作品

アンダース・ペーターセンさんの作品

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 スウェーデンの著名な写真家のアンダース・ペーターセンさんの写真展「Cafe Lehmitz(カフェ・レミッツ)」が3月12日、廃業した写真館をリノベーションしたギャラリー&バー「スタジオ35分」(中野区上高田5)で始まった。

(関連フォト)ギャラリー「スタジオ35分」

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 ペーターセンさんは1944年、スウェーデン生まれ。スウェーデン・ストックホルム在住。世界各地で展示をし、多数のアワードも受賞しているほか、多くの写真集も出版している。直感的で親密なドキュメンタリースタイルのモノクロ写真を撮る。作品は、ストックホルム写真美術館、ニューヨーク近代美術館、ハッセルブラッド・センター、パリ国立図書館、ポンピドゥー・センター、ローマ現代美術館、ヒューストン美術館、ストックホルム近代美術館、フォルクヴァング・エッセン美術館、ヴィンタートゥール写真美術館などに収蔵されている。80歳を超えた現在でも精力的に活動しており、2024年にはスウェーデンにあるハッセルブラッド・センターで大規模な個展を開いている。

 同ギャラリー店主の酒航太さんは「彼はスウェーデンを代表する最も重要かつ国際的に高く評価されている写真家の一人。代表作である『Cafe Lehmitz』は、1967年から1970年にかけて、独ハンブルクのバー『カフェ・レミッツ』に集う人々を記録したドキュメンタリー作品で、赤線地帯にあるこのバーには、港湾労働者、売春婦、アルコール中毒者、ドラッグ中毒者など、社会の底辺と見なされがちな人々が集っていたという。しかし、アンダースは彼らをジャーナリスティックな視点で捉えるのではなく、まるで家族を見守るようなまなざしでカメラを向けている。当時23歳の若手写真家だったアンダースは、この作品を出版しようと試みるものの、なかなか実現せず、8年後の1978年に、ようやく作品集としてまとめられたという。作品集に収められた一枚は、音楽家トム・ウェイツの名盤『Rain Dogs』のアルバムカバー写真として使われたことでも知られている。『Cafe Lehmitz』は現在も出版や展示が続けられており、ドキュメンタリー写真の名作として次世代へと受け継がれている」と話す。

 営業時間は16時~22時。日曜・月曜・火曜定休。入場無料(要1ドリンクオーダー)。4月19日まで。

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