学ぶ・知る

現代アーティスト大人倫菜さん、東中野のギャラリー「銀河101」で個展

同ギャラリー廊主で現代アーティスト大人倫菜さんの作品

同ギャラリー廊主で現代アーティスト大人倫菜さんの作品

  • 22

  •  

 現代アーティスト大人倫菜(おおひとりな)さんの個展「Solitaire in dreams(ソリティア・イン・ドリームス)」が8月1日、JR東中野駅近くの「Art Space銀河101(いちまるいち)」(中野区東中野1)ギャラリースペースで始まる。

(関連フォト)大人倫菜さんの作品

[広告]

 銀河101は、若い現代アーティストたちが古いアパートの1階をリノベーションして開いたギャラリーとアトリエ併設のアートスペース。「作品に真摯(しんし)に向き合って制作を続けているアーティストが、正当な評価を受ける礎を作ること」を趣旨とし、「中野エリアにおける新しいアートの拠点として、芸術作品の体験・鑑賞を通して、より多様な考えの構築に貢献できる場所として機能すること」を目指している。アトリエ名は入り口にある窓ガラスの模様と部屋番号から。

 今回の個展は同スペース最後の展示で、廊主も務める大人さんのもの。大人さんは1987(昭和62)年鹿児島生まれ。東京芸術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、同大修士課修了。2019年、大学院在学中に交換留学制度を利用しロイヤルアカデミースクールズへ留学。同年に石橋財団油画奨学金を受け、ロシア・フィンランドを周遊した。「現実と非現実の境界線」を主なテーマとし、物語性のある作品を絵画やファウンドオブジェ、インスタレーションなどさまざまな媒体を通して制作している。トーキョーワンダーウォール賞、藤幡正樹賞(東京都現代美術館)、「ターナーアワード 2016」大賞など受賞。

 大人さんは「この場所は、2020年春に美大卒のアーティストが制作できる場として古民家を借り、個人のアトリエとしてスタートした。空間の整備中にコロナ禍が重なり、活動は困難なスタートとなったが、その後は時間をかけて環境を整備。制作の拠点であると同時に、現代美術を広く伝える場として不定期に展示も行ってきた。広報体制も予算もない中で始まったスペースは、運営を通じてアーティストの発表機会を少しずつ広げ、次第にクオリティーの高い展示へとつながっていった。この4年間、招待作家による不定期の展示を行い、都市部におけるアーティスト主導のスペースの一例として、アートの面白さを伝える場を継続してきた。社会情勢の変化により、こうしたスペースの文化的価値も再認識されている中で、今回の最終展示は活動の節目と位置付ける」と話す。「また新しい場所が見つかれば再開する可能性もあるが、今は未定」とも。

 開廊時間は12時~19時30分(最終日は11時30分~16時)。観覧無料。8月8日まで。初日18時からはレセプションとオープニングトークイベントを開く。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース