今年7月10日に中野ブロードウェイ(中野区中野5)4階にオープンしたアートギャラリー「Gallery リトルハイ」で現在、個展「小さなL.Vuittonトランクの長い歴史旅」が開催されている。
ギャラリーにはフレームの中に歴史を一コマ切り取った作品がずらり
高級ブランド「ルイ・ヴィトン」アンティークトランクのコレクターとして世界的に知られる前田勝介さんが開く同展。前田さんの所蔵するトランクコレクションを資料に、独自の製法で精密に再現した12分の1縮尺(ドールハウス国際基準)の「ルイ・ヴィトン」トランクのペーパークラフトを中心に作品40点を展示する。それぞれ、細部のディテールやひとつひとつの固有の旅の傷も忠実に再現している。
工業デザイナーでもある前田さんが所有するヴィトントランクは、約100点。そのほとんどが1880年代から1940年代に受注生産で作られた貴重な物といい、関連小物や広告など当時の資料を含めた1000点以上の膨大なプライベートコレクションを、展示会や個人ミュージアムなどで公開している。
前田さんによると、同展で展示している精巧なペーパーミニトランクは、ヨーロッパや米国を中心に世界14カ国でコレクターがおり、フランスのトランク博物館に収蔵されている物もあるという。
ギャラリー店主の小高均さんは「約100年前のさまざまな歴史的事実などをテーマに、美しい額の中でミニトランクが時空を超えて旅する姿が見られる。小さなフレームの中に、歴史を一コマ切り取った紙芝居のようであり、当時の空気と時間を封じ込めた作品をぜひ見て感じてほしい」と話す。
開催時間は12時~19時(最終日は17時)。水曜定休。入場無料。12月23日まで。