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中野のガラス工房が「本当に履けるガラスの靴」 注文殺到で2カ月待ちも

テレビのニュースがきっかけで話題となった「本当に履けるガラスの靴」

テレビのニュースがきっかけで話題となった「本当に履けるガラスの靴」

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 京王バス「中野車庫」バス停から徒歩3分の所にあるガラス工房「なかむら硝子工房」(中野区本町5、TEL 03-3229-7129)の作る「本当に履けるガラスの靴」が話題となっている。

(関連フォト)「本当に履けるガラスの靴」はすべて手作業

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 もともとグラスや食器、ガラスの靴の置き物などのガラス工芸品を作ってきた同社。最近ではCMなどで使うガラス作品やドラマで使うガラスのランプ、ガラス細工の企業向けオリジナルトロフィーなども手掛けてきたが、今年5月には「履けるガラスの靴」が完成、ニューヨークやスカイツリーでのイベントでお披露目し、6下旬には「本当に履けるガラスの靴 emma(エマ)」(8万6,400円、片足分)として販売を開始。結婚式関連の見本市などにも出品し、テレビなどに取り上げられたことで、著名人も含め花嫁の友人や婚約者から申し込みが殺到、現在納品まで2カ月近くかかるという。

 吹きガラス職人の中村昌央(まさお)さんが「置き物の履けない靴、履けるようにできないものか」と、「本当に履けるガラスの靴」の研究を本格的に始めたのは約1年前。始めのうちは強度、履き心地、透明感などがうまくいかず、駄作ばかりだったという。「焼き窯を変えたり、素材を変えたりしながら、色んな条件や幸運が重なり、ちゃんと履ける商品が出来上がった。型からではなく一つ一つ吹きながら全て手作業で作るガラスの靴で実際に履くことのできるのは、世界を探しても他にないと思う」と中村さん。商品化までに作った試作品は1000個近くという。

 同商品は、窯で熱したガラス玉に息を吹き込みながら膨らませ、左右を抑えたりつまんだりして何度も窯で熱しながら、少しずつ靴の形に近づけるという工程で、2時間程度で完成する。完成したガラスの靴にはメッセージも入れられるほか、梱包(こんぽう)にも気遣っているという。夫人でガラス作家の中村えみさんは「童話『シンデレラ』に登場するこの靴で、一人でも多くの人を笑顔にしたい。この靴をプレゼントしたことやプレゼントされたことを時々思い出して、いつまでも仲のよいカップルでいて欲しいと願いを込めている」と話した。

 工房の営業時間は9時30分~18時30分。土曜定休。

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