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いわきの中高生、列車を乗り継ぎ「復興オリーブの木」を中野駅へ 駅長、感無量で涙こらえる

いわきからオリーブの木を運んだ中高生らと飯塚駅長(左)や中野駅職員ら

いわきからオリーブの木を運んだ中高生らと飯塚駅長(左)や中野駅職員ら

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 JR中野駅や織田調理師専門学校(中野区中野5)などの会場で4月16日、「オリーブの祭典」オープニングイベントが開催された。主催はNPO法人「いわきオリーブプロジェクト」(福島県いわき市)と、中野区内フリーペーパー「おこのみっくすマガジン」を発行するエフ・スタッフルーム(弥生町4)内「オリーブのはばたきの会」で構成する「オリーブの祭典実行委員会」。

(関連フォト)いわきの中高生を乗せてJR中野駅2番線に入線する特別ヘッドマークの総武線

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 同イベントは、東日本大震災の発生直後の5年前から被災地復興の一環で福島県いわき市のオリーブを応援する「オリーブのはばたきの会」を立ち上げた「おこのみっくすマガジン」が支援を続けてきたオリーブ園で昨年秋にオリーブの実が収穫され、初の搾油(さくゆ)成功を記念したイベント。

 初日の16日には、9時9分にJRいわき駅を出発した列車で、いわき市の中学生・高校生・高専生ら約20人がJR松戸駅、JR上野駅、JR東京駅、JR新宿駅など約20の駅で駅長らにオリーブの若木を贈呈しながら常磐線・上野東京ライン・中央線快速を乗り継いで、約5時間かけてオリーブの若木をJR中野駅に運んだ。主催者メンバーとして、いわきの中高生に同行していたおこのみっくす藤井聡さんは「着く駅着く駅で温かく出迎えていただき、涙が出そうだった」と話した。

 13時50分にはオリジナル「いわき&なかの」ヘッドマークを付けた総武線各駅停車の列車がJR中野駅2番線に入線、中野駅の職員が手作りの横断幕やうちわを振って出迎え、田中大輔中野区長、中野区内団体の会長や理事長、教育長、区議らを来賓として、オリーブの若木到着セレモニーが行われた。オリーブの若木を受け取った飯塚晃中野駅長は涙をこらえながら「何も言えない…よく来たな」と言葉を掛けた。

 セレモニー後はオリーブの祭典開会式として「オリーブサミット」を織田調理師専門学校で開催。飯塚駅長、田中区長らと、若木を運んだいわきの中高生らや一般応募者も参加して、講談師の神田山緑さんによる「いわきオリーブ物語」の講談のほか、いわき産オリーブオイルお披露目会や商品販売、「アクアパッツァ」のオーナーシェフや「月海」オーナーシェフと織田調理師専門学校の学校長や中野区在住の料理研究家・浜内千波(はまうちちなみ)さんによるスタジオクッキングトークなどが行われた。

 5月12日までは「美味いっぴんオリーブ創作料理ラリー」と題した食べ歩きラリーを開催。すし店、中華料理店、パン店、菓子店、洋食店ら30店舗が参加し、同イベントのために用意した創作オリーブ料理を提供する。ラリーはグランプリ形式となっており、参加者が参加店の評価を投票し、5月21日に東京テクニカルカレッジ(東中野4)で行われるオリーブの祭典フィナーレイベントで上位5店舗を発表、表彰する。

 イベントの詳細、参加方法、基金の申し込み方法などはホームページで確認できる。

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