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中野駅南口東側線路沿いに「宮城漁師酒場」 「漁師の熱意伝える酒場」目指す

フィッシャーマン・ジャパン代表理事の阿部勝太さん(右端)や店主の魚谷浩さん(前列中央左)ら「魚谷屋」のスタッフ

フィッシャーマン・ジャパン代表理事の阿部勝太さん(右端)や店主の魚谷浩さん(前列中央左)ら「魚谷屋」のスタッフ

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 JR中野駅南口の東側線路沿いに6月24日、「宮城漁師酒場 魚谷屋(うおたにや)」(中野区中野2、TEL 03-6304-8455)がオープンした。

(関連フォト)プレオープンイベント時に振る舞われた銀シャケなどの海の幸

 同店は、宮城県の若手漁師が「カッコよくて、稼げて、革新的な『新3K』に変え、次世代へと続く未来の水産業を作ること」を目的として立ち上げた一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンを母体としたフィッシャーマン・ジャパン・マーケティング(宮城県石巻市)が運営。三陸の海から水産業における「新3K」を実行するトップランナーになることを目指し、「漁師の熱意や意欲を伝えるライブ感のある酒場」がコンセプトという。

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 店内は、プロジェクトリーダーで店主となる魚谷浩さんを中心に、5月初旬から三陸の現役漁師や関係者らが自分たちで改装。テーブルごとにブロック化されていた壁や仕切り、キッチン回りなどを壊し、開放感のある客席やオープンキッチンなどに作り変えたほか、壁の塗装なども含め、手作りで完成させた。魚谷さんは「漁師が命を懸けて育てたり捕ったりした海産物を受け取った料理人による『食のライブ』が、ばっちり客席から見えるようこだわり抜いたステージを作った」と胸を張る。カウンターやファサードなどに使われている木材は震災で津波の被害に遭ったところから譲り受けて利用するなど、現地の職人や材料で内装を完成させたという。席数はカウンター11席、ボックス席を含むテーブル44席、合計55席。

 フードメニューは「月替わりで宮城の旬を表現し、その時においしいものを提供するため、グランドメニューは設けていない。ただ、宮城の農家や漁師と直結しているので、海が時化(しけ)ているときは魚谷屋のメニューも焼き魚になったりするが、それもライブ感」と魚谷さん。「おでんのだしも、ホヤやムール貝など季節によって変える。神経締め師から送られてくる熟成魚も食べてほしい」とも。

 ドリンクメニューは宮城の地酒「墨廼江(すみのえ)」「萩の鶴(はぎのつる)」「日高見(ひたかみ)」などのほか、「キリン一番搾り生」や「キリンラガービール瓶」などのビール類、焼酎、ワイン、ソフトドリンクなども用意する。

 「料理人をしていた5年前、東日本大震災のボランティアとして石巻に行った。数年の間で気持ちの変化とともに、宮城をはじめとする東北の地の素材の豊富さに気付き、素材に大きな可能性を感じた」という魚谷さん。「まずは中野から宮城の漁師たちの熱い思いを伝え、素晴らしい食を提供する。そして、次世代への希望づくりとして、第1次産業の担い手、料理人の担い手を育成し、働く場を作り、継承していくことこそが自分たちに課せられた本当の役割」とも。

 6月22日には関係者向けにプレオープンイベントを実施。代表理事の阿部勝太さんら同法人関係者をはじめ、ヤフー(港区)石巻復興ベース関係者、キリンビールマーケティング宮城支社(仙台市)関係者など約60人が駆け付けた。魚谷さんは冒頭のあいさつで「宮城の魚は当たり前のようにおいしいが、野菜や日本酒など豊かな食材もたくさんある。この場所が自分たちの夢第1号。末永く宮城を表現していきたい」と話した。

 営業時間は17時~24時。日曜・祝日定休。

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