西武新宿線新井薬師前駅徒歩5分の新井薬師(中野区新井5)で12月28日、「開運 福徳 餅つき2016」が開催される。
同イベントは2014年から始まり今回で3回目の開催。もともと本尊にお供えする鏡餅をつく同寺院内の年次行事として近隣住民の協力の下で続けられてきたが、2014年に同寺院も会場となったイベント「とおりゃんせあらい」の開催を機に、同寺院主催の開放した餅つき体験イベントが生まれたという。
イベントでは同寺院が協力を呼びかけた若手僧侶が中心となり、外国人留学生や大学生、近隣の人たちらがボランティアとして参加。餅つき体験や鏡餅作り体験などを行い、からみ餅や雑煮を振る舞う。同寺院の根本聖道副住職は「街の人や外国人などと僧侶の交流の場にできたらおもしろいのではと思い、実現した。お寺の鏡餅をつくるなど、外国人や一般の人にとっては非日常的なこと。この場所やこのイベントが異文化交流の場となれば」と話した。
イベントを手伝うおこのみっくすマガジン藤井聡さんは「中野が誇るお寺の境内で、老若男女の地域住民、外国人、お坊さんたちが一緒になって、餅をついたり、鏡餅を作ったり、お雑煮やからみ餅をおいしそうに食べる光景はほほえましい」と話した。「10時ぐらいから受付前に行列が始まり、14時過ぎにはお雑煮がなくなってしまうので、参加の方はお早めに」とも。
開催時間は10時30分~15時(餅がなくなり次第終了)。参加費などは同イベントのフェースブックイベントページで確認できる。
同寺院は大和の国(奈良県)長谷寺を総本山とする真言宗豊山派の寺院で、正式名称は新井山梅照院薬師寺。ご本尊は弘法大師空海の手によるとされる薬師瑠璃光如来。1586(天正14)年に僧の行春が堂宇を建てたことに始まり、1624(寛永元)年には徳川2代将軍秀忠の第5子である和子の方(後の東福門)が眼病を患って同寺院へ参詣し回復したとされる。以後、「子育て薬師」「眼(め)の薬師」とも呼ばれている。2013年5月には火災により焼失した12神将が145年ぶりに復活、鎮座した。