中野の老舗不動産会社「スペース」(中野区中野4)が2月4日、地元企業所属の役者を使った店頭ロールプレーイングでの社員教育を行った。
研修は同社ブロードウェイ店の営業職向け。研修前半はグループ表現力を体験しながら自己表現力を磨き、後半は実店舗カウンター窓口での接客を中心とした指導を行った。
同社社長の高山義章さんは「この社員教育の目的は、相次ぐ大企業や大学の流入で確実に増加する中野の不動産需要を想定し、さまざまなシチュエーションでも迅速に対応できる能力を身につけること。地元の劇団を使うことで、企業と劇団との新たな結びつきを生むことができ、地域の活性化も図れる。そして何より自社の経験だけでは味わえないドラマチックな研修を社員に経験させたかった。新しい経験だが、今後は継続して習得することが重要」と話した。
研修に協力したのは芸能プロダクションのオフィスエルアール(本町2)。小劇場を中心に活動している「表現者集団」を抱え、表現教育によるロールプレイング研修なども手掛けている。「利用客の考えるさまざまな細かい疑問点などを盛り込み、会話から本当の気持ちを引き出したり、気づかせたり、広がりのある質問を意識することで信頼を得ることができる。想像以上に期待しているお客さまにどのように応えるのかを実戦形式で身に着けてもらいたい」と同社社長で演出家の谷津かおりさん。
「中野四季の都市(まち)」がオープンし、キリングループや栗田工業など大企業、明治大学や帝京平成大学、来年には早稲田大学がキャンパスを開校し、昼夜を問わず確実に増える人口に対して区内事業者などが受け入れ準備を進めている。