中野区内唯一の映画館「ポレポレ東中野」(中野区東中野4)で2月23日から、「津波のあとの時間割~石巻・門脇小・1年の記録~」が上映される。製作は映画「宮城からの報告」製作委員会。
同作品は東日本大震災で津波に襲われ、児童300人のうち7人が犠牲となり、津波と火災で校舎も使用不能となった石巻市立門脇小学校の子どもたちが、震災と向き合う姿を描いたドキュメンタリー。震災後の6月から同小学校でカメラを回して1年、教室と地域、子どもと大人の再生の日々を、石巻の四季とともに追っている。
同委員会は、石巻、仙台、角田など、広く宮城県内の被災地市民によって構成。震災後の2011年4月上旬に有志が集まり、「震災後の子どもたちの成長の記録を映画に残したい」と企画、青池憲司さんを監督に迎え、準備活動を経て、5月29日に石巻専修大学の会場で製作委員会を発足。青池監督、カメラマンの一之瀬正史さん、監督助手の尾崎日出夫さんを中心としたスタッフで、被災地の市民と非被災地の映画関係者との共同作業で映画製作が進められた。
すでに同委員会によって「わたしはここにいます~石巻・門脇小・夏~」「3月11日を生きて~石巻・門脇小・人びと・ことば~」と同作品の3本が完成しており、同劇場での上映のほか、シネ・ヌーヴォ(大阪)、神戸映画資料館(神戸)などで上映が決まっている。全国各地での劇場公開と自主上映会も進めている。
同委員会事務局長の佐藤進さんは「被災の実態と、人々が命を守るためにどのように行動したのか、そして再生の日々にどう立ち向かったのかを、子ども・学校・地域を通して記録、日本や海外にも発信し伝承することで、次の世代に伝えていきたい」と話す。
上映時間は10時30分~。上映後にはトークイベントも予定する。詳細は同劇場公式ホームページで確認できる。3月15日まで。