中野区と明治大学、帝京平成大学、キリングループは3月28日、災害時における協力について基本協定を締結した。
会見後「安心してこの奥深い中野を堪能してもらいたい」と話した田中大輔中野区長
明治大学、帝京平成大学と中野区は「災害時における協力体制にかかる基本協定」を締結。災害時、帰宅困難者の一時的な滞在施設、臨時の避難所を提供・運営するほか、防災無線設備の設置や学生ボランティア活動の協力支援などが盛り込まれている。
キリングループと区は「災害時における飲料水の優先供給に関する協定」を締結。災害時、区民らに対して円滑な飲料の提供、中野四季の森公園に災害救援型自動販売機の設置(2台)、帰宅困難者対策などに活用する備蓄飲料の提供などが盛り込まれている。
中野区は、間もなく四季の都市(まち)エリアに拠点を据える大学・企業との災害時の連携・協力を図るとともに、総合的な防災拠点づくりを進め、鉄道やバスなどの公共交通事業者、地区内地権者などを交え、いち早く災害対策管理運営連携会議体を発足できるよう協議を進める方針。
基本協定締結記者会見後の会談で田中大輔中区長は「産学公一体となって災害に強い中野にするためにさまざまな連携、協定をこれからも進める。4月から平日昼間の人口が数万人規模で増えることで、特にJR中野駅周辺ではかつて経験したことのない人の流れが生まれ、災害時には間違いなく想定外のことが起こりうるが、可能な限り想定しつつ、その都度迅速な対応を心がける」と話した。「災害時に強い中野をつくっていくので、新しく中野で働く人、学ぶ人に、安心してこの奥深い中野を堪能してもらいたい」とも。