中野セントラルパークサウス棟に移転したキリンビールマーケティング(中野区中野4)は7月10日、中野オリジナルドリンク「ナカボール」を発表した。
同商品は、キリングループ本社の中野区移転を記念して、中野区内のサイダーやラムネを製造販売する飲料メーカー、東京飲料(同区新井4)とコラボレーションしたもの。
コラボレーションは、同社が中野に移転することが決まった昨年から準備を始め、昨年夏ごろから本格的に東京飲料に働き掛けて実現した。同商品誕生の立役者である同社東京支社第4支店の鈴木秀明副支店長は「東京飲料に足しげく通い、中野に対するキリンの思いなどを何度も伝えて実現した。当初はレモンやシークワーサー、ラムネなどで試してみたが『中野らしさ』を表現することができなかった。『熱い中野、特別な中野』というキーワードを決め、『ハイ辛(から)』という刺激的なドリンクと出合い、『ナカボール』が誕生した」という。
割り材である東京飲料の「ハイ辛」は、ショウガの香りとカプサイシンの刺激がある濃いオレンジ色が特徴の炭酸飲料。中野駅、中野サンプラザ、中野ブロードウェイ、新井薬師梅照院、哲学堂、丸井などの中野関連ランドマークをモチーフとした「中野オリジナルグラス」に、キリン・ディアジオ社のジョニーウォーカー(赤・黒)がベース、「ハイ辛」で割ったものを総称して「ナカボール」とする。
同日コングレスクエアで行われた発表会では、同社常務の高島義彦首都圏統括本部長があいさつを述べ、田中大輔中野区長、東京飲料寺田龍専務のほか、区議、区内経産団体、商店街幹部らと、同社濱田禎文東京支社長らキリン関係者が出席、イベント後半には中野区観光大使のキャプテンミライさん、木村エリーナさんが「ナカボール大使」に就任した。
試飲会ではその場で「ナカボール」が作られ、約100名の参加者に振る舞われた。「ナカボール」を試飲したミライさんは「パンチがあるけど飲みやすい。尖がっていて中野らしく、飽きない味」と感想を述べた。乾杯の音頭をとった同社第4支店の藤田浩文支店長は「割る比率を何度も試し、もっとも特徴が活かされ、飲み飽きない割合を探り出すことに苦労した。いいものができたと思う」と話した。
同社は、同日より中野駅周辺の飲食店約200店舗を取り扱い目標として展開、オリジナルグラスのほか専用ポスターも準備していて、グラスには「ナカノ」「キリン」の文字が隠れているという。同社中野担当の田中理紗さんは「必ず中野の名物飲料にしてみせる」と意気込みを見せた。JR中央線をもイメージさせるオレンジ色の「ナカボール」に今後も注目する。