中野に本拠地を構える劇団スタジオライフ(中野区新井5)が4月8日、サロンド・冨山房ティールーム「FolioFolio」(千代田区)で「トーマの心臓」の制作発表会を行った。
1985(昭和60)に結成し、来年30周年を迎える同劇団。1987(昭和62)年からは男優が女性役も演じるという手法をとり、現在は男優約40人。いわゆる「イケメン」ばかりで構成されていることや、劇団唯一の女性であり演出家の倉田淳さんの美しく繊細な舞台演出で、20~40代の女性を中心に人気を集める。
今回の舞台は約4年ぶり7度目の公演で、ドイツの寄宿学校で生活する少年たちを主人公に、究極の人間愛を宗教的なテーマを絡めて描いた萩尾望都(はぎおもと)さん原作の漫画「トーマの心臓」。脚本・演出は倉田さん、舞台美術は美術デザイナーの乘峯雅寛さんが務める。キャストは山本芳樹さん、松本慎也さん、及川健さん、久保優二さん、田中俊裕さんら。今年1月にオーディションで選ばれた新人も起用している。
制作発表会当日には、舞台に登場するシュロッターベッツ学院の生徒に扮(ふん)した劇団員が、「トーマ」が同学院で飲んでいるというティーを約40人の招待者1人1人に注いで、来店をもてなした。その後、萩尾さん、倉田さんをはじめ、スタジオライフ代表の河内喜一朗さんと同劇団員が登場し、トークショーや過去の映像を放映した。トークショーで萩尾さんは「トーマの心臓は、スタジオライフや倉田さんに出会って開花した、ものすごく幸福な作品。すばらしい演出と躍動感あふれる演技、楽しみにしている」と話した。
5月24日~6月22日には新宿「紀伊国屋ホール」、7月11日~13日には大阪「梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ」でそれぞれ公演する。前売りチケットは全席指定=5,800円。当日券の料金やクラブライフ会員割引などはスタジオライフのホームページで確認できる。