中野区鷺宮の有志が街全体を巻き込んで制作した「恋するフォーチュンクッキー」ムービーが5月12日、ネットに公開されて話題となっている。
西武新宿線鷺ノ宮駅を中心とした中野区の最北端に位置する鷺宮地区。2013年ゆるキャラグランプリ総合299位のゆるキャラ「さぎプー」や、現在放映されているテレビドラマのモデルとなった「鷺宮制作所」などを擁しているが、若者の商店街離れや過疎化などの問題も多い。
そんな中、「商店街をもっと活性化したい」「にぎわいを取り戻したい」との思いから、今年に入り地元の有志2人がAKB48の同曲(通称=恋チュン)企画を持ち込み、鷺宮商明会が全面協力して3月に「鷺宮バージョン」の撮影を開始した。制作総指揮は石坂信一さん、撮影監督は川合秀樹さんが務め、有志2人と鷺宮商明会3人、「さぎプー」も参加して撮影を開始。小学校や商店街などの参加の輪が広がり、最終的には11団体・5家族・14店舗、約220人参加の大きなプロジェクトとなった。なお、楽曲が始まる前のオープニングはドラマ仕立てで、鷺宮在住のガッツ石松さんもゲストで出演している。
今回の企画を推進し、自身もアフロヘアで「恋チュン」に登場する鷺宮商明会前青年部長の新井建喜さんは「正直最初はいまさら恋チュンかとも思ったが、街の人たちも自然と集まってきてくれて、色んな人たちが参加してくれて、結果的にこのようなものが出来上がった。企画者の石坂さんがわれわれの元に話を持ってきてくれたことに感謝している。これは日々の青年部の活動を見ていてくれているからこそだと思う。楽しいところに人も楽しいことも集まる。こんな磁石のようなものを僕たちは『鷺磁場』と呼んでいる(笑)」と話した。
青年部長の村山純一さんは「商店街だけでなく町全体が団結できた感じで満足している。やはり多くの方たちに鷺宮のことを知ってもらいたいし、遊びに来ていただきたい。このムービーを見ていただければ鷺宮との距離も縮まるはず」と話し、総指揮の石坂さんは「自分も地元鷺宮ラブの人間。日頃より鷺宮のために何かやるたいと思っていた。今回、鷺宮商明会青年部の方にちょっとお話をしたところ、話がどんどん想定外に進んで、こんな大成功裏に終わってびっくりしている。撮影も編集もおかげさまで本当に楽しくやらせていただいた。鷺宮の人たちはすごい!」とコメントした。