中野区が推進する「なかのライフサポートビジネス創造塾」の特別講演会・ビジネスプランコンテストが1月31日、帝京平成大学中野キャンパス(中野区中野4)で開催された。
(左から)西武信金落合理事長、日本ベンチャー学会田村事務局長、木之下さん、伊藤さん、山本さん、三浦さん、有村さん、冨澤さん、特別講演の講師を務めた吉田社長、田中区長、酒井さん、三木さん
同コンテストは昨年2月に初開催し今年で2回目。「新たなライフサポートビジネス(人の暮らしを応援するビジネス)を中野区から創出、発信していくこと」を目的とし、昨年応募のあった20のビジネスプランから6プランを選出、公開プレゼンテーションと最終審査を行い、グランプリを決定する。
タブレットやスマートフォン端末を活用した子ども向けeラーニング「スマート・ドリル」事業の有村武さん、独居高齢者を対象とした電話コミュニケーション事業「おしゃべり倶楽部」の伊藤晃さん、アテンダント(付添人)サービスによる女性支援事業の木之下明美さん、地域力・人間力を引き出す訪問看護事業の冨澤文絵さん、近隣スーパーの価格比較サービス「節約デキスパート」の三浦悠貴さん(大阪経済大学・チーム中村C班)、祭りで日本を盛り上げる「オマツリジャパン」の山本陽平さんの順で公開プレゼンテーションを行った。
審査員は、公開プレゼンテーションの前に特別講演「事業創造の心構え」をテーマに講師も務めたあきない総合研究所社長の吉田雅紀さん、日本ベンチャー学会事務局長の田村真理子さん、西武信用金庫の落合寛司理事長、田中大輔中野区長が務め、審査中には昨年の最優秀賞受賞者のtadaima!三木智有さんと優秀賞受賞者のリエゾン・デートル酒井由紀子さんのトークセッションが行われた。
その後、結果発表と表彰式が行われ、審査員特別賞は「節約デキスパート」の三浦さん、優秀賞は「おしゃべり倶楽部」の伊藤さん、最優秀賞は「オマツリジャパン」の山本さんが、それぞれ受賞した。最優秀賞受賞理由として、「お祭りのポータルサイトは調べてみたがあまりない」「ワクワクする」「企画運営だけでなく公的資金の獲得なども視野に入れている」などが挙げられた。
田中区長は「今回のファイナリストは課題を解決するプランばかりで、いずれも切実で、とても大切なもの。区としても可能な限り支援していきたい。プランに誇りを持って、自信を持ってチャレンジしてほしい。そして聴衆者の皆さんも、ぜひ起業にチャレンジしてほしい」と総評を述べた。
公開プレゼンテーション前に行われた吉田さんの特別講演では、「自分の失敗から学ぶ人だけが成功する」「自分たちでコントロールできないものを、自分たちでコントロールできることでコントロールする」「社長が頑張ったらあかん。社長が作業者となることはその会社のビジネスモデルに無理があること」と話し、参加した約100人の聴衆者や関係者などを軽快なトークと大阪弁でくぎ付けにした。