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中野で東京ヴォードヴィルショーの喜劇「あおげば」、超満員で千秋楽

12月16日14時からの千秋楽公演前に気合を入れる出演者の面々

12月16日14時からの千秋楽公演前に気合を入れる出演者の面々

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 テアトルBONBON(中野区中野3、TEL 03-3381-8422)で公演中の舞台「あおげば」が12月16日、千秋楽を迎えた。

12月16日14時からの千秋楽公演前に気合を入れる出演者の面々

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 同舞台は、「あまから」「あかはな」に続き劇団「東京ヴォードヴィルショー」の大森ヒロシさんがプロデュースする人情喜劇。作家に竹田哲士さんを迎え、昭和の香りを意識した舞台で12月7日から上演。出演者は坂本あきらさん、山口良一さん、笠原浩夫さん、岩田有弘さん、伴美奈子さん、保田圭さん、三好絵梨香さん、なしお成さん、高橋恵理さんと大森さんで劇団の壁を超えたキャスティング。

 千秋楽を迎えるにあたり、舞台稽古を終えた大森さんは「千秋楽と言えども決して完成形ではなく、毎日できること、修正できることを一生懸命行って、その日にできる最高のパフォーマンスを心掛けている。そして今回も喜劇だが笑いだけ、泣きだけ、というものにはしたくない。笑い泣きで感動を届けたい」と語った。出演者の坂本さん、山口さん、なしおさんは口を揃えて「お客さまに楽しんでもらいたいし、それが演者の幸せ。いつも初日のつもりで稽古をしている」と話した。

 同劇場での公演が多いことに対して大森さんは「立地も良いが、この舞台は自分の考える最高の空間をお客さまと共につくることができるサイズ、役者とお客さまで空気が共有できるので好き」と語った。同劇団は2009年10月の同劇場こけら落としの際に「その人、女優?」を公演している。

 ストーリーは、村がダム建設により水没してしまうか否かで揺れ動く分校が廃校を迎えようとしている中、第47期の生徒の卒業式直前に集結した第37期の卒業生たち。水害で唯一卒業式できなかった彼らと第18期卒業生の、そしてそれぞれの事情を抱えた校長や村民たち。昭和を意識した懐かしい演出とコメディタッチでストーリーは展開され、序盤は笑いを誘い、終盤の卒業式のシーンでは会場からすすり泣きが起きた。

 千秋楽の同会場は超満員で補助イスだけでなく階段に座布団席が設けられたほど。エンディングでは大森さんをはじめ、全ての演者が一人ひとりコメントを話し、幕を閉じた。

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