東中野の映画館「ポレポレ東中野」(中野区東中野4)で現在、小野さやか監督のドキュメンタリー映画「恋とボルバキア」が上映されている。
セクシャル・マイノリティーの若者の「多様な性」を追った同作品。「ただおしゃれがしたくて女装を始めたら、いつの間にか男の人に恋をしていた」「すてきな女の子に一目ぼれをしたら、彼女は彼で、私は女」など、「曖昧でカラフルで、混沌(こんとん)」とした性に迫る。恋や夢、幸せの形や、抱える生きづらさなどを、タイトルにもなっている宿主を性転換させる共生バクテリアの一種「ボルバキア」になぞらえながら映し出す。
小野監督は1984(昭和59)年生まれ。2005年、日本映画学校の卒業製作作品として、原一男製作総指揮の下、自身と家族を被写体にその関係を鮮烈に描いた長編ドキュメンタリー映画「アヒルの子」で監督デビュー(2010年に劇場公開)。テレビ番組のディレクターとして、フジテレビNONFIX「原発アイドル」「僕たち女の子」などを演出。テレビ番組製作の傍ら、ドキュメンタリー映画の製作を続けている。
入場料金は、一般=1,700円、シニア・大学生・専門学生=1,200円のほか、ペア割引や映画「アヒルの子」リバイバル上映の半券での割引も。小野監督の舞台あいさつやトークショーイベントなども予定する。2月2日まで。