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新井薬師「12神将」が145年ぶりに復活-開眼法要に向け、本堂に鎮座

復活し、新井薬師本堂に鎮座した神将

復活し、新井薬師本堂に鎮座した神将

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 火災により焼失した中野・新井薬師「梅照院」(中野区新井5、TEL 03-3386-1355)の12神将が復活、5月25日の開眼法要を前に本堂に鎮座した。

薬師如来、日光菩薩、月光菩薩を左右から守る12神将

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 新井薬師(正式名称=新井山梅照院薬師寺)は大和の国(奈良県)長谷寺を総本山とする真言宗豊山派の寺院、ご本尊は弘法大師空海の手によるとされる薬師瑠璃光如来。1586(天正14)年に僧の行春が堂宇を建てたことに始まり、1624(寛永元)年には徳川2代将軍秀忠の第5子である和子の方(後の東福門)が眼病を患って同寺院へ参詣し回復、以後「子育て薬師」「眼の薬師」とも呼ばれている。

 同寺院は1868(明治元)年の大火により、当時文化財だった12神将を焼失。現住職の根本英昭さんが嘆願し、近隣の住民や中野区の働き掛けで2010年、12年に1度の薬師如来が開帳されると同時に、薬師如来、両脇の日光菩薩(ぼさつ)、月光菩薩を囲む「12神将復活プロジェクト」が始まった。

 2005年に起きた同寺院の日光菩薩、月光菩薩盗難事件の時に両菩薩のことで相談していた仏師の石黒見一さんに、同プロジェクトの話しを持ち掛け、制作を依頼。直径1メートル以上もあるクスノキから全ての神将を彫り出し、昨年12月には色入れも行われ、約3尺(0.91メートル)の12神将が完成した。

 5月25日には開眼法要を行い、一般客へ開放する。お参り時に本堂の正面からのぞき込むことで12神将は拝謁(はいえつ)できるほか、本堂内でお努めをしていない場合には中に入って見ることもできる。根本住職は「歴代の住職の念願がかなってこの上ない喜びを感じている。より多くの参拝客に、この力強く勇ましい12神将を早く見に来ていただきたい」と話す。

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