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中野「ギャラリー冬青」で写真家・福岡耕造さん個展「島の美容室」

福岡耕造さん写真展「島の美容室」の代表作品

福岡耕造さん写真展「島の美容室」の代表作品

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 中野の「ギャラリー冬青」(中野区中央5、TEL 03-3380-7123)で8月2日から、福岡耕造さんの写真展「島の美容室」が開催される。

ギャラリー外観

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 福岡さんは1960(昭和35)年、長野県松本市生まれ。「日本の写真家100人」「日本の広告写真」で何度も受賞、入選、「日本写真ビエンナーレ」や「読売広告賞」の最優秀賞も受賞している。

 作品は福岡さんが2012年~2013年に撮影、取材したもの。自身によるカラープリント約40点を展示。いずれもブローニー・ネガカラー・フィルムを使用している。

 福岡さんがシャッターを切ったのは、400人が暮らす沖縄の離島。島には長い間美容室がなく、島民がわざわざ船に乗り、那覇まで髪を切りに行っていた中、6年前に1人の男性が島を訪れ、数日間滞在。2カ月後に戻って来た男性は美容師で、島に美容室を作り、毎月10日間ほど島に来て島民の髪を切るようになったという。島民が那覇まで行く必要がなくなり、美容室自体が憩いの場となっていったという。

 「この島に初めて来たとき、島の景勝が妙にしっくりきた。食堂のおばちゃんの髪型がしゃれていたのでどこでカットしているのか尋ねると、内地から来ている美容師さんに切ってもらっているという」と福岡さん。その後、福岡さんは美容師と、そこに来る人々に魅了され撮影を始めたという。

 会場では、同時に撮影したドキュメント映像も上映する予定。

 同ギャラリーは、国内外含め多くの写真家の個展や、写真集の制作・販売・出版を手掛けている。代表の高橋国博さんは「冬青で個展を開くためには『人格が豊か』『テーマ性が特徴的』『作品が美しい』『自作である』『作品の言語化ができるか』などの点を作家と直接面接して決めている。ギャラリーは駅から遠く、交通の便が悪いため、本当に素晴らしい写真展でなければこの地までは来ない。そのために銀塩プリントのクオリティーの美しさにこだわっていて、デジタルプリントの写真は扱わない」と話す。

 開廊時間は11時~19時。日曜・月曜・祝日休廊。同31日まで(同14日~19日は休廊)。

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