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中野区写大ギャラリーで薄井一議さん写真展「Showa88/昭和88年」

写大ギャラリーには約20点の作品が展示

写大ギャラリーには約20点の作品が展示

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 東京工芸大学「写大ギャラリー」(中野区本町2、TEL 03-3372-1321 大学代表)で現在、薄井一議さんの写真展「Showa88/昭和88年」が開催されている。

「Showa88/昭和88年」#17

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 薄井さんは1975(昭和50)年東京生まれ。1998年に同大学芸術学部写真学科卒業後、大手広告代理店に入社、多くの広告写真を手掛ける。2013年よりフリーランスの写真家として活動を開始。同展では、「昭和」という時代が続いていると想定した架空の時間軸に基づいて撮影した作品を展示する。もし「昭和」の年号が続いていたとすれば今年は「昭和88年」にあたる。

 「昭和」という時代は、太平洋戦争や戦後の高度経済成長など、日本が大きく変化を遂げた激動の時期。「昭和」が終わって20余年がたった現在、東日本大震災以降、特に先行きが混沌(こんとん)とする現代において、「昭和」に対して郷愁を感じる日本人は多い。作品では当時の日本人の活力への憧れや、高度にネットワーク化されグローバル化した現代では失われつつある生活習慣や風俗への懐かしさのようなものを表現した。

 撮影場所は、大阪の飛田新地、京都の五条楽園、千葉の栄町など、過去の歴史と生の営みを色濃く感じさせる歓楽街や、恐山など古来の信仰がある聖地、死と直面した東北の被災地など。現実と虚構を緻密に入れ込みながら、「昭和88年」の日本を強烈なインパクトのある世界として描写。写大ギャラリー運営委員長の吉野弘章さんは「人工的ないかがわしさや、毒々しいまでの色彩に満ち溢(あふ)れている一方で、どこか人間臭くもあり、生への濃密な欲望のような感覚を呼び覚ます作品になっている」とコメントしている。

 開催時間は10時~20時。入場無料。8月8日まで。7月20日の14時からは薄井さんを交えたギャラリートークが開催される。

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