お菓子の世界が舞台の「キャンディーガール ~こどもは舐(な)められたらおわり~」公演が5月2日、堀越高校近くのTKJシアター(中野区中野1)で始まる。
柚木彩見(ゆずきあやみ)さんプロデュースの演劇「あっとほーむ」と作家・演出家の華空祥(かがらしょう)さんがコラボレーションした同公演。お菓子の世界で暮らす少年・涼とその世界の大統領・飴ちゃん、現代を生きる2人の若者が自らの運命と向き合い、未来を切り開く冒険活劇という。
華空さんは「この演劇のように単純なものから魅力を見いだし、若者の繊細に移り変わる心模様を真剣に描きながら、人の輝く瞬間を体感してもらいたい。今さらながら、現代を担う若者のかっこいい姿を書きたくなった」と話す。スタッフは、柚木さんと華空さんのほか、楽曲制作が南貴之さんで、舞台美術はカンフミトさん。フライヤー表紙イラストはひとみんさんが担当する。
公演はダブルキャスト制で、「飴(あめ)チーム」は山下りぉうさん、小日向玲香さんをはじめ野口陽菜さん、小林都さん、冨永伸一郎さんらが、「娘チーム」は夏目光さん、藍梨さんをはじめ奥ノ矢佳奈さん、中村玲菜さん、九島勇さんらが、それぞれ出演する。
柚木さんによると、「あっとほーむ」のコンセプトは「我が家のような空間。気軽に楽しめる身近な演劇」。コロナ禍によるエンタメ業界や小劇場界への打撃をきっかけに2021年に開設したアトリエ施設を拠点に、独自の演劇の世界観や作品づくりを追求してきたという。
華空さんは「スタジオジブリの宮崎駿監督に心を打たれ、物語をつくり始めた。子どもから大人まで、全ての人が楽しめる作品を目指している。今を生きる人の人生を少しでも何かいい方向に変えたい。面白い、泣いた、感動した、だけではなく、生まれてきてよかったと、お客さまの心に変化を与えたい」と話す。
2チームで全10公演。上演時間は日によって異なる。料金は、当日・前売り=3,500円、推しチケット=3,900円。5月7日まで。