中野サンプラザをアート作品として残す「フォトアーカイブ」プロジェクトの作品が完成し、中野区役所1階の屋内イベントスペース「ナカノバ」で5月18日、お披露目会が行われた。企画は「中野サンプラザシティエリアマネジメント準備会」。
中野サンプラザの閉館が既に決まっていた2023年1月から同館閉館の7月2日までの間に撮影した数万枚の写真によって中野サンプラザを表す大きなアート作品を完成させる同プロジェクト。撮影は写真家・西野壮平さんが担当、小さな写真を貼り合わせて、高さ2メートル、幅4メートル程度の大きな作品を完成させ、お披露目。併せて、約100人の区民らが参加する中でトークショーなども行った。
西野さんは1982(昭和57)年、兵庫県生まれ。大阪芸術大学写真学科卒業後、活動の拠点を静岡に移して制作活動を行っている。2013(平成25)年「日本写真協会」新人賞、2018(平成30)年「MAST Foundation Photography Grant」受賞、2020年「岡本太郎芸術賞」入賞など。主な展示にDAEGU PHOTO ビエンナーレ(2010年・大邱、韓国)、日本の新進作家展vol.10(2012年・東京都写真美術館)、フェスティバル Images Vevey(2012年・ヴェヴェイ、スイス)Of Walking グループ展(2013年・Museum of Contemporary Photography, シカゴ)「New Work: Sohei Nishino Exhibition」個展(2016年・サンフランシスコ近代美術館、米国)などがある。
西野さんは「閉館までの約半年間、『ハレ』と『ケ』、『表』と『裏』の全てを撮影してきた。撮影枚数は3万枚を超え、その写真を一つ一つつなぎ合わせて一つの作品へと昇華させていく過程で、中野サンプラザが街と溶け合い、支え合う中野の街にとって唯一無二の存在であることを再確認した。中野の街に愛されてきただけでなく、その愛され方の多様さが人々を引き付ける魅力であり、中野サンプラザの姿そのものでは。その姿から『City of Nakano Sunplaza』というタイトルの下で作品を完成させた」と話す。
作品は6月9日まで、区役所1階「ナカノバ」壁面に展示している。