中野区在住の能楽師・小島英明さんらによる新春能「紅葉狩(もみじがり)」などが1月19日、なかのZERO(中野区中野2)大ホールで上演される。
(関連フォト)狂言「清水」シテ=太郎冠者(かじゃ)(撮影=政川慎治さん)
新春能として19回目を数える同公演。観世喜正(よしまさ)さんによる素謡(すうたい)「神歌(かみうた)」、野村萬斎さんによる狂言「清水(しみず)」、12月15日に「なかの芸能小劇場」で事前講座「能のてほどき」を開いた小島さんによる長野県戸隠山の鬼女伝説を題材とした人気曲「紅葉狩」を披露するほか、小島さんが見どころを解説する。
能を舞う小島さんは観世流シテ方で、1970(昭和45)年中野区生まれ。観世喜之さんに師事。祖父は先々代喜之に、伯父は先代喜之に師事した能楽師で、幼少より能に親しむ。シテ方として東京を中心に各地方公演だけでなく、海外公演にも多数参加。宮城県白石市にある「碧水園」、埼玉県深谷市、地元・中野区における定期公演のほか、薪能、ろうそく能などの公演を企画・実施。「多くの人に能楽に触れる機会を持ってほしい」と能楽講座の開催にも尽力する。
狂言を舞う野村さんは和泉(いずみ)流狂言方。1966(昭和41)年生まれで野村万作(人間国宝)さんの長男。故六世野村万蔵と父に師事し、3歳で初舞台を踏む。国内外で狂言の普及を目指す一方、映画、舞台、テレビなど幅広く活躍。古典の技法を駆使した作品の演出など、新しい演劇活動にも意欲的に取り組む。
素謡の観世喜正さんは観世流シテ方、1970(昭和45)年新宿区生まれ。父親である三世・観世喜之さんに師事。公益社団法人観世九皐(きゅうこう)会理事、法政大学大学院・皇学館大学非常勤講師、シンガポールP.P.A.S.講師など。
14時開演。全席指定で、料金は、1階席=5,600円(小中学生は4,600円)、2階席=3,600円(同2,600円)。未就学児入場不可。なかのZEROチケットセンター(TEL 03-3382-9990)などで販売している。