野方区民ホール(中野区野方5)で8月21日、西武新宿線踏切渋滞解消促進期成同盟の決起大会が開催された。
同大会は、今年すでに着工が始まっている西武新宿線の中井駅から野方駅手前までの連続立体交差事業の着実な事業推進と、野方駅から井荻駅(杉並区)手前までの連続立体交差事業早期実現を目的とした決起大会。大会には大野道高会長や高橋宏治副会長、田中大輔中野区長や伊東しんじ中野区議会議長をはじめとした期成同盟関係者と、松本文明衆議院議員や長妻昭衆議院議員、都議会議員やほぼ全部の区議会議員、近隣商店街や区民など、合わせて300人近くが参加した。
はじめに大野会長から「区内北部を南北に横断し、生活の足となっている西武新宿線。自動車の通行量が増え、街も栄え、朝夕は踏切の遮断機が、いわゆる『開かずの踏切』となってしまっている。そして、通勤通学のための無理な横断が原因の踏切事故が多発していて、さらには南北を分断している関係で、産業発展の妨げになっている。区民、区、区議が一体となって、野方駅以北の連続立体交差の早期実現を目指したい」とあいさつした。
その後、高橋副会長がこれまでの経緯や現状を説明したほか、松本衆議院議員、長妻衆議院議員、川井しげお都議会議員、高倉良生都議会議員、西沢けいた都議会議員、植木こうじ都議会議員の順であいさつや祝辞をのべ、司会者によるその他の来賓の紹介が行われた。松本衆議院議員は「まだまだ地域の協力が欠かせない。そしてこの思いを次の世代につないでいかなければならない」と話した。また、長妻衆議院議員は「すでに着工している部分の予算、工期も守らなければならない。党派を超えた対応で進めたい」と話した。
田中区長のあいさつでは「区民の総意を挙げての決起大会。杉並区からも参加いただき、力強さを感じている。すでに工事が始まっている場所については将来や未来への展望を踏まえ、地域で効果を生み出す必要があるし、まだ着工までには至っていない部分は早急に採択されるよう、区としても全力で対応する」と意気込みを話した。その後、伊東しんじ区議会議長のあいさつ、大会宣言、決議文の採択などが執り行われ、関係者全員による唱和で決起大会はお開きとなった。
野方駅から井荻駅間の鉄道立体交差化の構造形式については、すでに地下化が決まっている沼袋駅から途中で地上に出て野方駅から下井草駅までを高架する「高架案」、沼袋駅からそのまま地下で野方駅をつないで下井草駅まで全てを地下化する「全線地下案」、野方駅と都立家政駅を地下化し鷺ノ宮駅と下井草駅を高架させる「地下+高架案」、野方駅駅踏切部分の道路をアンダーパス化して都立家政駅から下井草駅までを高架させる「高架+道路立体案」の4案の長所と短所を検討した上で方式を決める予定という。
西武新宿線の連続立体交差事業の動向に今後も注目が集まる。