中野区内全域をカバーする中野経済新聞の2020年年間PV(ページビュー)ランキングは、「中野通りの飲食店が悲痛な叫び『助けてください』 テークアウト開始をガラス全面に」の記事が1位に輝いた。
ランキングは1月1日から6月30日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは次の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 中野通りの飲食店が悲痛な叫び「助けてください」 テークアウト開始をガラス全面に(4/23)
2. 中野駅北口の「和牛焼肉だるま」が30年の歴史に幕 新型コロナの影響で(5/18)
3.新・中野区立総合体育館がプレオープン 施設内覧会や子ども向けイベントも(9/14)
4. 新井薬師「しょぼい喫茶店」が閉店 人生に行き詰まった学生が開業、丸2年で(3/11)
5.中野区が新型コロナウイルス感染症関連対策発表 354億円の補正予算も成立(5/7)
6.中野駅北口の老舗バー「ブリック」、休業から再開することなく56年の歴史に幕(5/1)
7.中野区、「コロナに負けない!なかのわくわく商品券」で区内商業を独自応援(11/4)
8.中野区が区内飲食店支援へ 出前やテークアウトメニュー情報を集約して発信(4/4)
9.中野の逸品グランプリは野方餃子の「麻辣担々水餃子」 しょこたん「感動した」(11/16)
10.こってりスープが特徴のラーメン店「天下一品」が中野区初出店 中野店限定メニューも(11/20)
1位はコロナ禍でテークアウト販売を開始した中野通りの飲食店が通り沿いのガラス前面に「助けてください」の張り紙を掲示したことを伝えた記事。多くのメディアでもニュースとして取り上げられ、テークアウト売り場には行列ができた。ガラスの貼り紙は、5月半ばには「やられたらやり返す テイクアウトで恩返しだ」と内容が変わり、5月下旬には「ありがとう 中野の中心で愛を叫んで良かったな」と、6月中旬には「愛してくれてありがとう」と締めくくっている。テークアウト関連では8位の「中野区がテークアウトメニュー情報などを集約して発信」の記事がランクインし、中野・桃園会館前に「テークアウトストリート」出現の記事も20位となっている。
2位は新型コロナの影響で閉店した中野駅北口の人気店「和牛焼肉だるま」が閉店の記事。呼び込みの名物おじさんが見られなくなることを寂しがる客のコメントや、常連だったという中川翔子さんのた「泣いてます コロナウイルス、許せないよ」との悲しみをツイートも見られた。コロナによる閉店の記事は、中野駅北口の老舗バー「ブリック」が休業から再開することなく56年の歴史に幕を下ろした記事も6位にランクインし、フェースブックの「シェア」は4000を超えた。
3位は新・中野区立総合体育館がプレオープンした記事。8月28日には中野区とキリンビバレッジとの間で新体育館にかかるネーミングライツ契約を締結、9月20日には竣工記念式典が行われ「キリンレモン スポーツセンター」の新サインが披露された。長い間工事が行われていた大型のスポーツ公園が完成したことで、区内外から大きな注目を浴びた。
4位は新井薬師「しょぼい喫茶店」が丸2年で閉店の記事。えもい店長とおりんさんのことは多くのメディアでも取り上げられて「しょぼ喫」ブームが到来、本も出版されて順風満帆に見えたが、働き過ぎとプレッシャーが原因で体調を崩し休業、そのまま再開することはなかった。
5位は中野区が「新型コロナウイルス感染症関連対策で354億円の補正予算」の記事。そのほか中野区のコロナ関連応援記事として、中野区、「コロナに負けない!なかのわくわく商品券」で区内商業を独自応援の記事が7位、特別審査員の中川翔子さんが「感動した」を連発していた中野の逸品グランプリ最終審査の記事が9位にランクインした。
10位はラーメン店「天下一品」が中野区初出店の記事。関東では珍しい直営店で、こってりスープが特徴の人気のラーメン店にファンが殺到した。そのほかの新店舗情報は、中野ブロードウェイ北側のノスタルジックな「不純喫茶ドープ」が11位、中野北口ファミリーロード北にイクラ専門店「イクラスタンド」が12位、博多の人気うどん店「えびすやうどん」が中野初出店の記事が14位、中野駅南口レンガ坂に洋食堂「葡萄」の記事が15位、中野駅北口狸小路に焼き肉新店「焼肉 牛の涎」が17位、中野マルイ5階レストランフロア「HARA8」オープンが18位のほか、サンモールのトルコライス専門店、東中野名店会のそば専門店、東中野の覆面ラーメン店、洋楽リクエストバーなどが30位以内にランクインした。
今回のランキングでは、新型コロナウイルスによって引き起こされた事象や、新型コロナに立ち向かう飲食店らとそれを支援する団体や行政、街や地域の取り組みを取り上げた記事が、飲食店の新規オープンを抑えて上位のほとんどを占めた。アフターコロナ、ウィズコロナをどのようにこれからのまちづくりに反映していくのか。JR中野駅周辺は今後、中野駅西口改札や南北連絡通路、南口改札周辺、囲町地区などの再開発も控えており、新たな街の動きが予想される。連続立体交差の工事が進む西武新宿線エリアや、徐々に駅の整備が進む東京メトロ丸の内線エリアなども含め、ナカ経では来年も中野区内の動向をいち早く伝えていきたい。