写真家・竹谷出さんの個展「モノクローム2020~2022」が9月2日から、中野の「ギャラリー冬青」(中野区中央5、TEL 03-3380-7123)で開催される。
竹谷さんは1967(昭和42)年、広島県生まれ。1989(平成元)年に1年間アフリカを旅したのをきっかけに写真を撮り始める。その後、京都や名古屋に住み、日本・中国・韓国を歩き撮影し、最近では古典写真技法を用いた作品を制作し発表している。同個展では、竹谷さんが日本全国を隅々まで歩いて出会ったものたちと気配を撮影したというカーボンプリント作品27点を展示する。
竹谷さんは「水滴になった雪、物置に置かれた肖像画、サギの足跡、ショーウインドーの少年、壊れたベッドのスプリング、早朝に体を温めるトンボ。ここに行ってこういうものを撮りたいというのではなく、新しい風景が見せてくれる違和感や今まで気が付かなかったノイズを拾うというような感じ。今まで意図的に避けていた被写体になるべくレンズを向けるようにしている。マスクの人の写真はほとんど撮れなかったが、被写体の裏に生き物の営みを感じてもらえれば」と話す。
開廊時間は11時~19時(水曜は21時まで)。日曜・月曜・祝日休廊。今月24日まで。