勝見里奈さん写真展「未明の記憶」が10月6日、中野の「ギャラリー冬青」(中野区中央5、TEL 03-3380-7123)で始まる。
勝見さんは1995(平成7)年、東京都稲城市出身。2018(平成30)年、日本大学芸術学部写真学科卒業。在学中より自主企画展・グループ展に参加する。2019年には「ARTIST IN RESIDENCE at TSURUI AKAN プロジェクト」に参加し、写真集「すぐ側の家」(厳奈那堂出版+A組織) を出版、 ギャラリー楽水(新宿区)で秦雅則さん・中根静男さん・勝見さんによる出版記念3人展「見た風景」を開催した。
同展では、勝見さんのオリジナルプリント作品27点を展示する。同展タイトル「未明の記憶」について勝見さんは「今になって、右手の人差し指に小さなかさぶたがあることに気がついた。それは引っ越しの時にできたものだった。今年の春まで住んでいた部屋はアパートの3階にあったので、段ボールを抱えて狭い階段を下るのにすりむいてしまったのだ。もう帰ることのない部屋の痕跡が、指の上に残っていた。過ぎたことは大きな一枚の布のように平たく横たわっている。私たちには、現在しかないのに、小さなかさぶたがもたらすほころびが、時に脳裏で乱反射する」と表現している。
開催時間は11時~19時。日曜・月曜・祝日定休。入場無料。11月4日まで。10月14日18時から、日本大学芸術学部写真学科の鳥海早喜准教授と勝見さんによるトークショーを開く(要予約、参加費500円)。