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中野で怪談語りイベント「幽霊妖怪ばなし」-妖怪博士が創設した哲学堂公園で

公園内はあんどんの明かりで雰囲気をつくっている

公園内はあんどんの明かりで雰囲気をつくっている

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 東京都の名勝公園、中野区の有形文化財に指定されている哲学堂公園(中野区松が丘1、TEL 03-3951-2515)で8月11日と25日、「幽霊妖怪ばなし」が開催される。

語り手、守屋政子さんがつくる世界観は背筋も凍る!?

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 同イベントは哲学堂公園の夏の風物詩として今回が8回目、語り手は守屋政子さんが務める。哲学堂生みの親、井上円了(えんりょう)博士は妖怪博士の異名を取ること、歴史的な古建築物や世界的哲学者の銅像が多数あること、都内有数の「妖怪と出会える」スポットとしても有名なことを、同イベントを通して知ってもらうことを目的としている。

 会場となる同公園内「宇宙館」は、木造平屋建てで哲理門を抜けた左手にあり、建物脇に幽霊梅(ゆうれいばい)がある。哲学が宇宙の真理を研究する学問であるとの観点に基づき、井上博士の考案で内部横斜めに皇国殿という八畳敷の一室が哲学の講習の講義室として設けられている。当日の照明はちょうちんの明かりのみ。薄暗い中でぼんやりとライトが当たる守屋さんの怪談話を音響効果で演出する。昨年は「おかめのはなし」「蛇酒を飲む」「置いてけ堀」が披露された。

 井上博士は1858(安政5)年長岡藩生まれ。東京大学で哲学を学び、1887(明治20)年29歳で東洋大学の前身である哲学館を創立した哲学者。日本各地の妖怪伝説や迷信を調査し、「天狗論」「妖怪学講義」「続妖怪百談」などを発表、当時は妖怪博士としても著名だった。

 哲学堂公園は1975(昭和50)年に中野区立公園となり、現在は東京都の名勝、中野区指定文化財で、本堂に東洋哲学の孔子と釈迦(しゃか)、西洋哲学のソクラテスとカントの四聖を世界的四哲人として祭るために建立された「四聖堂」と、日本の聖徳太子と菅原道真、中国の荘子と朱子、印度の龍樹と迦毘羅仙を東洋六賢として祭るために建立した「六賢台」など、多くの古建築物が存在する。

 開演は18時30分。参加費は、一般=1,000円、小中学生=700円で小学生は保護者同伴、未就学児は入場不可。先着27人。チケットは同公園管理事務所で事前に購入できる。

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