パトリック・タベルナさんの写真展「Le vent dans le dos（追い風の意）」が11月8日、中野の「ギャラリー冬青」（中野区中央5、TEL 03-3380-7123）で始まる。

（関連フォト）「ギャラリー冬青」外観

　タベルナさんは1964年生まれ。欧州、アジア、米国などへの多くの旅の経験を通じて写真との関わりを深める。1987年にパリに本拠を構えて以来、写真家集団「Club des 30x40」に在籍。1997年には旅と写真のセンスを磨くために、10人に毎週1枚ずつ、1年間で37枚の写真を郵送する「西方渡航」という「郵便写真展」を企画。その宛先に選んだ、タベルナさんが敬愛するベルナール・プロスさん、ロバート・フランクさんといった有名写真家から認められることとなった。2006年、2007年、2011年とパリフォトに出展。多くの受賞歴があり多くの写真集を世に送り出している。

　ステートメントとしてタベルナさんは「2021年。それはCOVID期間の収束が少しずつ見えてきた年だった。ロックダウンもへり、家族や友人、そして職場での張り詰めた議論も少なくなってきた頃であった。全てが元通りに戻った様に見えた。しかし未だに、我々の日常は、不安を帯びているようだ。それでも我々はゆっくりとかつての日常を過ごし始めている。開放的な気分もよみがえり、私はカメラを手に撮影に出かける機会を作った。ベルギー、スペイン、スイス、ブルゴーニュ地方、そして今まで家族で夏を過ごしていたバスク地方へも訪れた。子どもたちは成長し、大人は歳をとっていき、皆で前を向いて歩んでいるようだ。この追い風とともに」（原文ママ）とつづっている。

　開催時間は11時～19時。日曜・月曜・祝日定休。入場無料。今月25日まで。初日の19時からタベルナさんのトークショーを開く（要予約、参加費1,000円）。