中野マンガ・アートコート(中野区中野3)で5月24日・25日、「妖怪をつくるワークショップ」が開催された。主催はCOOL中野推進協議会。
同ワークショップは、「小豆島 迷路のまち 妖怪プロジェクト実行委員会」主催で今年7月に2回目を迎える「妖怪造形大賞」の関連イベントとして、先日同委員会と協定を交わした同推進協議会が企画。小豆島の造形師やアーティストを講師に迎え、2日間で約30人の親子らが参加したほか、小豆島で開催された「第1回妖怪造形大賞」受賞作品が陳列された。
講師に指導されながら、大人は石粉粘土を使った本格的な妖怪フィギュアを制作。親子部門では段ボールや布切れなど身近な素材を使った妖怪を作ったほか、石粉粘土で本格的なものにチャレンジした子どもたちも。男の子たちはヤマタノオロチやドラゴンなど強そうなものの絵を起こし、女の子たちはかわいく小さな妖怪を作っていた。
講師の一人で、妖怪239体が展示されている小豆島モノノケ堂でアーティストとして活躍する「絵描鬼(えかき)」の柳生忠平(ちゅうべえ)さんは「小説『24の瞳』の舞台である小豆島と原作者の壺井栄さんの旧家が中野区鷺宮にあったということで、小豆島と中野は不思議なつながりがあるし、『妖怪』という言葉を世の中に広めた妖怪博士である井上円了と中野の関係もあり、『小豆島』『中野』『妖怪』はつながるべくしてつながった」と感じたという。
制作の休憩中には、柳生さんが「妖怪トーク」を行った。妖怪の語源、鬼やカッパ、天狗(てんぐ)の話などに、参加した子どもたちは質問をしながら参加していた。
小豆島の妖怪造形大賞とのコラボレーションを機に同推進協議会では、「夜中は妖怪が支配する学園『妖怪らんど』」というエンターテインメントコンテンツ事業をスタートさせたほか、中野をリアル&バーチャル妖怪で埋め尽くす企画案なども挙がっており、今後の中野での「妖怪」イベントに注目が集まる。