奨学資金の給付事業や職員・社会教育指導者に対する研究費援助事業などを行う中野区教育振興会(中野区野方1、TEL 03-3228-5544)は1月15日、「中野区ものしり博士」授与式を行った。会場は中野区役所(中野4)。
昨年11月16日に中野区産業振興センターで行われた「第1回中野区検定」では、約70人の参加者が1時間で中野区に関わる歴史・文化を中心とした50問の問題を解いた。検定結果が80点以上(ランク=1級・2級)の参加者には、同振興会から年度ごとに「中野区ものしり博士号」が授与され、「中野区ものしり博士コーナー」で同区内の情報を発信する権利が与えられる。
出題は、中野区の人口、地理、歴史、史跡、交通などのほか、中野区が行っている事業、取り組みなど、中野区に関わりのある芸能や著名人、サブカルチャーに至るまで広範囲に及んだ。
今回の授与式では、80点以上を獲得した7人全員が出席し、同振興会の永見光章会長から認定書と副賞が一人ひとりに手渡された。永見会長は、「ものしり博士として、これからも中野区のためにその知識を生かしてほしい」と話した。
来賓の田中大輔中野区長は、「子どもたちが中野の郷土に関心をもって学ぶきっかけともなるし、幅広く区民が中野に愛情を持ったり、いろいろな知識を持ってもらえるように喚起をするという意味でも大変意義のある検定。さまざまな検定がある中で『中野区検定は難関だ』と多くの受験者が押し寄せるような検定に育って欲しい。そして第1号の認定者は、この検定を育てていく協力をお願いしたい」と話したほか、「自分も日程の都合上、そして立場上、参加できなかったが、後日問題を解いてみたところ、確実にこの中にいた」と話し、式場の笑いを誘っていた。中野区議会の伊東しんじ議長、中野区教育委員会の田辺裕子教育長も祝辞を述べた。
最高得点は96点(50問中2問不正解)で、獲得した中野区広報担当課長の酒井直人さんは「プレッシャーの中、中野区の広報担当として恥ずかしくない点数を取れて正直ほっとしている。中野区の歴史、文化などを知ることによって、より中野区が好きになる。この検定がそんなきっかけになってくれれば」と話した。惜しくも2番手の得点だった同区松ヶ丘在住の大澤宏之さんは「トップと2点差はくやしい。悔やまれる問題もあったが後の祭り。中野区広報課長に負けたのなら本望」と感情をあらわにしていた。
「中野区ものしり博士」は、同振興会でのホームページで「中野自慢」などの情報を発信するほか、今後の「中野区検定」のサポーターとしての応援、次回以降の問題づくりなどにも参加する予定。次回の「中野区検定」は今秋を予定していて、同振興会は「児童や生徒にも多く参加してほしい」と話している。