![映画「水俣の図・物語」より](https://images.keizai.biz/nakano_keizai/headline/1523396846_photo.jpg)
東中野の映画館「ポレポレ東中野」(中野区東中野4)が4月21日から、「32年目のチェルノブイリ」と題した特別上映イベントを行う。
同イベントは、1986(昭和61)年にチェルノブイリ原子力発電所でレベル7の事故が起きた日である4月26日前後に2008年から毎年開催し、今回が10回目となる。この日に「原発とは何なのか、電力とは何なのか、核とは人類にとって何なのかを考えてみよう」という企画。
今回は、本橋成一監督作品の「ナージャの村」(1997年)、「アレクセイと泉」(2002年)と、本橋監督が2作の撮影地を訪れ昨年取材し発表した「ベラルーシ再訪2017」(2017年)、本橋監督と親交の深かった「原爆の図」で知られる丸木位里・俊夫妻が登場する土本典昭監督の「ビデオ絵本 ひろしまのピカ」(1987年)や「水俣の図・物語」(1981年)、ジャン・ユンカーマン監督の「HELLFIRE:劫火-ヒロシマからの旅-」(1988年)も上映する。
チェルノブイリ原発事故の後、丸木夫妻は美術館の庭に「原発の放射能はひろしま、長崎のと同じものです」「原発いらない、いのちが大事」と記したという。主催者は「夫妻が描いた広島や水俣の人々、原発事故による汚染地に住み続ける人々、事故から30年たって誰もいなくなってしまった故郷、それらを続けて見ることで、人間と核、環境、共同体とは何なのかということを考えていただければ」と話す。
上映期間中、本橋監督による舞台あいさつやトークイベントのほか、同館別フロアで丸木俊さんの絵本の仕事を集めた「丸木俊 本のたのしみ」展も行う。
料金は、当日一般=1,500円など。上映タイムテーブルやトークショーの詳細内容、特別料金などは同館ホームページで確認できる。