中野区内全域をカバーする中野経済新聞の2020年上半期PV(ページビュー)ランキングは、「中野通りの飲食店が悲痛な叫び『助けてください』 テークアウト開始をガラス全面に」の記事が1位に輝いた。
ランキングは1月1日から6月30日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。上位10位のランキングは次の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 中野通りの飲食店が悲痛な叫び「助けてください」 テークアウト開始をガラス全面に(4/23)
2. 中野駅北口の「和牛焼肉だるま」が30年の歴史に幕 新型コロナの影響で(5/18)
3. 新井薬師「しょぼい喫茶店」が閉店 人生に行き詰まった学生が開業、丸2年で(3/11)
4. 「伝説のすた丼屋」が創業50年で限定メニュー 総肉量1ポンドの「W盛り」も(1/27)
5. 中野駅北口にイクラ専門店 週1イクラ丼コースやダイエットコースのサブスクも(6/25)
6. 中野区が新型コロナウイルス感染症関連対策発表 354億円の補正予算も成立(5/7)
7. 中野区が区内飲食店支援へ 出前やテークアウトメニュー情報を集約して発信(4/4)
8. 中野駅北口の老舗バー「ブリック」、休業から再開することなく56年の歴史に幕(5/1)
9. 中野・沼袋の激安卸問屋「土橋商店」名物社長、中野区の医療従事者にマスク寄付(4/14)
10. 中野五差路に洋食デリバリー専門店 「ラーメン凪」の新業態、男の大ごちそう売りに(5/27)
1位はコロナ禍でテークアウト販売を開始した中野通りの飲食店が通り沿いのガラス前面に「助けてください」の張り紙を掲示したことを伝えた記事。多くのメディアでもニュースとして取り上げられ、テークアウト売り場には行列ができた。ガラスの貼り紙は、5月半ばには「やられたらやり返す テイクアウトで恩返しだ」と内容が変わり、5月下旬には「ありがとう 中野の中心で愛を叫んで良かったな」と、6月中旬には「愛してくれてありがとう」と締めくくっている。テークアウト関連では10位の中野五差路に「ラーメン凪」の新業態として洋食デリバリー専門店がオープンした記事がランクインし、中野・桃園会館前に「テークアウトストリート」出現の記事も13位となっている。
2位は新型コロナの影響で閉店した中野駅北口の人気店「和牛焼肉だるま」が閉店の記事。呼び込みの名物おじさんが見られなくなることを寂しがる客のコメントや、常連だったという中川翔子さんのた「泣いてます コロナウイルス、許せないよ」との悲しみをツイートも見られた。コロナによる閉店の記事は、中野駅北口の老舗バー「ブリック」が休業から再開することなく56年の歴史に幕を下ろした記事も8位にランクイン、フェイスブックの「いいね!」は4000を超えた。
3位は新井薬師「しょぼい喫茶店」が丸2年で閉店の記事。えもい店長とおりんさんのことは多くのメディアでも取り上げられて「しょぼ喫」ブームが到来、本も出版されて順風満帆に見えたが、働き過ぎとプレッシャーが原因で体調を崩し休業、そのまま再開することはなかった。
4位は「伝説のすた丼屋」が創業50年で限定メニューの記事。中野に本社を構えるアントワークス社が運営する「伝説のすた丼屋」の茶わん約3杯分の大盛りご飯の上に千切りキャベツと創業当初から変わらない豚バラ肉、さらに「同店史上初めて」となるハンバーグを使った合い盛り丼を紹介し話題を集めた。総肉量1ポンドのビッグサイズ「W盛り」写真へのアクセスが多かった。
5位はコロナの影響で本業の「ホタテ専門店」が継続できなくなり、期間限定でイクラ専門店に業態を変えたという記事。提供しているのは北海道斜里(しゃり)郡のイクラで、シャリイクラと命名。週1イクラ丼コースやダイエットコースのサブスクメニューも用意している。11位の中野駅北口「えびすやうどん」、12位の中野駅南口レンガ坂に洋食堂「葡萄」、14位の中野サンモールにトルコライス専門店、19位の中野駅北口一番街に70~90年代の洋楽リクエストバー「JUKE」、25位の中野レンガ坂に讃岐うどん新店など、コロナ禍でオープンが遅れつつも開店に踏み切った飲食店が上位を占めた。
6位は中野区が「新型コロナウイルス感染症関連対策で354億円の補正予算」の記事。そのほかコロナ関連応援記事として、中野区が出前やテークアウトメニュー情報を集約して発信するなどし区内飲食店を支援したことを取り上げた記事が7位、中野・沼袋の激安卸問屋「土橋商店」名物社長が医療従事者にマスクを寄付した記事が9位、コロナ収束後に鷺ノ宮駅周辺で使える「ごひいき飲食店応援チケット」販売の記事が16位、東中野のレジデンシャルホテルが格安プランの記事が17位となっている。
今回のランキングでは、新型コロナウイルスによって引き起こされた事象や、新型コロナに立ち向かう飲食店らとそれを支援する団体や行政、街や地域の取り組みを取り上げた記事が上位のほとんどを占めた。アフターコロナ、ウィズコロナをどのようにこれからのまちづくりに反映していくのか。JR中野駅周辺は今後、中野駅西口改札や南北連絡通路、南口改札周辺、囲町地区などの再開発も控えており、新たな街の動きが予想される。連続立体交差の工事が進む西武新宿線エリアや、徐々に駅の整備が進む東京メトロ丸の内線エリアなども含め、ナカ経では下半期も中野区内の動向をいち早く伝えていきたい。