台湾のイラストレーターで漫画家の高妍(ガオイェン)さんの個展「November Diary」が2月11日、中野ブロードウェイ(中野区中野5)3階「タコシェ」(TEL 03-5343-3010)で始まる。
高さんは1996年、台北生まれ。台湾芸術大学在学中から自身のイラストや漫画のアートブックを制作。ミュージシャン細野晴臣さんの歌に着想した短編漫画「緑の歌」(Mangasick発行)をきっかけに、日本でもイラストや漫画の仕事を行うようになり、村上春樹さんによるエッセー「猫を棄てる 父親について語るとき」(文藝春秋)の表紙や挿絵を担当するなど活動の幅を広げている。今は「緑の歌」を描き直し、2021年からは日本の月刊漫画雑誌に連載予定もあるという。
画集「November Diary」(感官文化印刷・台湾)は、高さんが初めて全てをアナログで描き、自身で編集・デザインしたイラストによる日記。学校を卒業し、日本からの仕事依頼も入り、アーティストとして始動の年になるはずだったが、コロナ禍で予定が狂い、家に閉じこもり、机に向かい仕事に追われる日々を送ることになった。多忙で単調な日常が続き、気持ちを表現する言葉さえ忘れかけた昨年11月、描くことで自身の1カ月を記録した。退屈への防御や反撃のために、あくびや伸び、日向ぼっこをするように、日常の表情や仕草を描きとめた作品集という。
同展は最新画集「November Diary」の発売に合わせて、高さんのイラスト原画50点を展示するほか、画集、関連書籍、関連グッズの販売も行う。
開催時間は12時~20時。2月17日は休廊。2月28日まで。