中野駅南口の「実業桃光会 桃園商店街」(中野区中野3)は2月19日、地域ブランド「Momozono Craft(桃園クラフト)」の商品ラインナップを一部発表した。
2026(令和8)年12月に完成予定の中野駅西口改札前に開通する中野4丁目と中野3丁目の架け橋、南北連絡通路の南側出口に位置する「桃園通り」がメインストリートとなる同商店街。その商店街で若者経営者が中心となり、地域共通のブランド「桃園クラフト/Momozono Craft/MMZN(CRAFT)」を立ち上げた。中心となったのは同商店街の副会長で「roji spice & ___(ロジスパイス&アンダーバー)」を経営する蟻塚純さんや「青二才」を経営する小椋道太さんら。蟻塚さんは「古き良き、そして新しい桃園エリア全体を盛り上げようとみんなで企画した。この場所からまさしく桃園を発信していけたら」と話す。
「桃園クラフト」は、この地域で作られたもの、企画されたものなどのブランドの総称で、スウェットやキャップなどのアパレル、インテリアとなる植物標本「ハーバリウム」、カラーキーホルダーなどの雑貨のほか、「ロジスパイス」と「青二才」で製造販売する「桃園コーラシロップ」も地域飲食店などに展開予定。蟻塚さんによるとこのコーラシロップを使った桃園オリジナルカクテルやサワーなどが複数店舗で楽しめるようになるという。
ちなみに中野区における桃園地域とは、中野駅南口を中心に桃園町会や宮桃町会など8町会で構成されている地域。「桃園」の名は江戸時代に8代将軍の徳川吉宗が5代将軍・綱吉の時代に使っていた広大なお囲い(生類憐みの令で保護された犬が収容されていた約30万坪の土地)の跡地を「鷹狩のお立て場」(休憩所)とする際に紅白の桃の木を植えたことからそう呼ばれるようになり、中野3丁目の大半は旧町名=桃園町だった。地域のコミュニティー「桃園会館」、地域の稲荷「桃園稲荷」など、桃園の名前は今もなお地域の人たちに愛されている。
蟻塚さんは「今は桃園商店街を中心とした地域ブランドだが、中野2丁目や中央4丁目・5丁目など、かつて桃園と呼ばれていた地域にも広げていけたら。今後は場所や決まりなど、桃園クラフトのレギュレーションを決めて幅広く展開していきたい」と話す。「『中野3丁目にある桃園商店街を女の子が歩いてみた』という動画も作ったので、ぜひ見て、桃園クラフトを感じてほしい」とも。
「桃園クラフト」商品の詳細などは公式ウェブサイトで確認できる。